研究課題/領域番号 |
20H02347
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
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研究機関 | 豊田工業大学 (2022) 東京大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
渡邉 保真 豊田工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60736461)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 極超音速流れ / 放電プラズマ / 気流制御 / 風洞 / 数値流体力学 / 空力制御 / 極超音速機 / 放電気流制御 / 高速流体力学 / 極超音速 / 航空宇宙工学 / プラズマ / 放電 / 極超音速風洞 / 線形安定性解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,高速気流中での直流アーク放電プラズマフィラメントによる気流加熱効果解析モデルを提案し,これを用いた将来型極超音速機用の急速応答型放電空力制御手法を開発することである。 直流アーク放電による極超音速気流制御手法は瞬間的な加熱による高速応答性を有する。これを実機の急速応答空力制御へと応用する為、気流制御効果を支配する高速気流加熱源であるプラズマフィラメント振動現象の特性解明と解析モデル提案を行う。放電気流制御を実機に応用する上で必要不可欠となる,応答速度の特定と気流制御効果のプラズマエネルギー依存性と制御効率を明らかにする。 本手法により将来型高速輸送機の安全性向上に資する事を目指す。
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研究成果の概要 |
将来型高速輸送機である極超音速機の安全性向上のため,従来の機械駆動式舵面を用いた手法とは異なる高速空力制御技術が必要である.極超音速流れの高速気流制御を行う手段として放電プラズマを利用した制御法に着目し,極超音速機における制御特性解明と解析モデルの構築を行なった.航空機壁面,特に重心位置から離れた機首及び航空機後縁にて発生させたプラズマにより,衝撃波の発生位置が制御可能であり,これによってプラズマ近傍での圧力場が変化し機体重心周りの空力モーメントが1ms未満の短時間で生成できることが示唆された.構築した解析モデルも実験結果と良い一致を示した.本手法はエンジン内の気流制御への応用も期待できる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
極超音速流れという高エネルギー流れと放電プラズマの干渉現象を明らかにし,航空宇宙流体現象と電磁気現象の複合分野において,その解析モデル構築,気流の諸物理量,放電におけるプラズマパラメータの影響と制御効率の関係性の解明を行なったことが学術的意義である.また,本研究で取り扱った放電現象は,産業分野ではエンジンにおける燃料点火や保炎に対する有効性について期待されており,燃焼の安定性向上を通し,研究段階にある極超音速エンジンの作動信頼性の向上やこれによる将来型大陸往還機の信頼性向上に資する点が社会的意義である.
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