研究課題/領域番号 |
20H02349
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松岡 健 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (40710067)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | デトネーション波 / デトネーションエンジン / 推進エンジン / 圧力ゲイン / マッハ数 / デトネーション / 反射往復 / ロケットエンジン / 全圧 / シュリーレン光学可視化 / 反射往復デトネーションサイクル / 既燃ガス逆流 / 全圧損失 |
研究開始時の研究の概要 |
爆轟波(ばくごうは)を用いた爆轟燃焼器は、高速燃焼による燃焼器の小型高出力化と既存燃焼サイクルで最高の理論熱効率を実現する。しかしながら、非定常燃焼器特有の煩雑さにより爆轟燃焼器の潜在的優位性は実験的に確認されていない。本研究の最終目的は、この優位性(供給ガス全圧に対する高い既燃ガス全圧)を実験的に立証し、実用化研究へつなげることである。この最終目的に対して、独自に提案した反射往復爆轟燃焼器を用いた3軸推力測定、燃焼器内部の圧力測定・可視化実験を同時に実施し、既燃ガス全圧の高精度推定法の確立および直接可視化観測によるその物理的な根拠付けを行うことが本研究の目的である。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、申請者独自の手法「反射往復デトネーションサイクル」を用いて、燃焼器内部を光学可視化し、デトネーション波の伝播メカニズムを解明し、圧力ゲイン燃焼を阻害する要因を明らかにすることである。 反射壁間距離W=25、45mmの2つの燃焼器を作成し、自発光可視化、およびシュリーレン光学可視化を実施した。その結果、無次元デトネーション波伝播距離(W/n*h)がおおよそ3程度を維持することが明らかになった(Taguchi et al., Combustion and Flame, 2022)。ここで、Wは反射壁間距離、nはデトネーション波の枚数、hは予混合気の充填高さである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
デトネーション波の伝播構造を解明することは、従来の内燃機関より高い熱効率を単純なシステムで達成するエンジンの実現に直結するため、工学的にも社会的にも重要である。また、非定常な高速乱流燃焼場を理解することは、学術的な意義も有している。本研究は、これまで困難だったデトネーションエンジン燃焼器内を可視化することのできる手法を提案した。デトネーションエンジン伝播条件を支配する無次元量を提案し、直接可視化実験からその無次元量の妥当性を示した点で、デトネーション波伝播構造の理解およびデトネーション波の工学的応用の観点で重要な成果である。
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