研究課題/領域番号 |
20H02352
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
遠藤 琢磨 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (00211780)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2020年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | デトネーション / 発生 / 伝播 / 衝撃波 / 火炎加速 |
研究開始時の研究の概要 |
パルスデトネーション(PD)技術を高度化するため、次の2項目について研究を行う。 研究項目①:デトネーション発生のための助走距離を短縮させる技術 研究項目②:デトネーションを定常伝播状態よりも平均として高速で伝播させる技術 両者とも新技術の創出であり、静止予混合ガスによる基礎実験の後、流動ガスによる単一パルス実験と連続運転実験を行って実用可能性の検証まで行う。①によってPD装置は小型化され、②によってデトネーションの既燃ガスが高温化される。具体的な目標は、①に関しては助走距離の半減であり、②に関しては平均伝播速度の10%向上である。
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研究成果の概要 |
デフラグレーション・デトネーション遷移(DDT)助走距離を短縮させる技術とデトネーションの平均伝播速度を高める技術について研究した。前者に関しては、火炎がT字分岐を通過するだけで顕著な加速が起こる現象を発見し、詳細に調べた。T字分岐を通過するだけでDDTが起こるケースも見られ、非常に重要な知見が得られた。後者に関しては、単独の擾乱源がデトネーションのセル構造に与える影響については定量的な知見としてまとめることができた。しかし、複数の擾乱源を設置しても擾乱源直後の一次的な減速が予想以上に顕著で、その後にデトネーションの高速化は起こるものの、平均速度が定常伝播速度を超えることはなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、流路内の燃焼波に流路形状が及ぼす影響に関するものである。過去のデトネーションと流路内障害物との相互作用に関する研究では障害物がセル幅(デトネーション波面の特性長)よりも大きな場合を扱っていたが、本研究ではセル幅よりも小さな障害物を扱った。これは新たな視点の研究であり、学術的に意義深い。さらに、これまでよりも現実的な流路内障害物を模擬しており、安全の視点から社会的にも意義深い。また、本研究では火炎がT字分岐を通過するだけで火炎加速と、条件によってはデトネーションへの遷移が起こることを見出しており、学術的にも安全という視点から社会的にも、基礎的な実験の成果として大きな意義を持つ。
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