研究課題/領域番号 |
20H02356
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
東野 伸一郎 九州大学, 工学研究院, 教授 (40243901)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 11,570千円 (直接経費: 8,900千円、間接経費: 2,670千円)
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キーワード | unmanned aerial vehicles / fixed-wing UAV / drones / flat spin / Vertical landing / flight testing / aerodynamic model / simulation / 固定翼UAV / 自動垂直定点着陸 / フラットスピン / 固定翼無人航空機 / 垂直自動着陸 / UAV / 垂直着陸 / 自動着陸 |
研究開始時の研究の概要 |
固定翼航空機における「フラットスピン」と呼ばれる現象は,舵面も含む翼が大迎角で失 速し,操縦不能となってほぼ水平姿勢で回転しながら垂直に降下していく危険な現象であるが,フラットスピン中は,降下速度が比較的遅く,水平姿勢のまま降下していくという独特な特徴を有するため,そのような特徴を積極的に利用および制御して,小型固定翼UAV(無人航空機)を回転させながらヘリコプタのように指定地にピンポイントで安全に自動着陸させるという革新的な固定翼UAVの回収方法の確立を目指すものである.
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研究成果の概要 |
固定翼航空機のフラットスピンを利用し,小型固定翼無人航空機の狭小地への自動垂直着陸法への応用を目指して研究を行った.フラットスピン中の空力パラメータおよび運動データ取得用の機上センサおよび装置を開発し,飛行試験によって得られたデータによりフラットスピンの空力モデル構築を行った.得られた空力モデルと6自由度の非線形運動方程式を利用し,地上境界層を含む地上風を考慮したフラットスピンシミュレータを開発した.自動垂直着陸のための制御測を設計し,高度150mから半径30m以内の着陸開始点のばらつきを与えたモンテカルロシミュレーションにより,半径7m以内で地上に着陸できることを確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
狭小地からでも離発着できるが,航続時間・距離の制限が大きい回転翼無人航空機(いわゆるドローン)に対して,ペイロード重量や航続時間・航続距離の点で大きなアドバンテージを持っている固定翼無人航空機を,フラットスピンという,これまでは避けるべき運動のひとつと考えられてきた現象に焦点を当て,積極的に利用することによって自動垂直着陸を実現させることにより,固定翼無人航空機の利用用途を大きく広げることにつながる技術の見通しを得た.なお,狭小地からの固定翼無人航空機の離陸については,カタパルトなど既に実用化されている技術で対応できる.
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