研究課題/領域番号 |
20H02366
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24020:船舶海洋工学関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
高木 洋平 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (40435772)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 14,820千円 (直接経費: 11,400千円、間接経費: 3,420千円)
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キーワード | 船底塗料 / 水和型塗料 / 粘性摩擦抵抗 / 抵抗低減効果 / 流体制御 / 乱流 / 数値シミュレーション / 水槽試験 / 機能性船底塗料 / 抵抗低減 / 粗度 / 摩擦抵抗低減 / 平板境界層 |
研究開始時の研究の概要 |
大型船舶の機能性船底塗料の一つである水和型塗料の摩擦抵抗低減効果のメカニズムを明らかにするために、実験室規模でできる平板境界層と回転二重円筒流れに関する実験及び数値計算を行う。水和型塗料を塗布した試験体に働く流体摩擦力及び近傍の速度場を測定し、塗膜をモデル化した数値計算結果を比較することにより、二つの流れ場での結果を比較することによって、流れ場に依存した摩擦抵抗成分のバイアスを取り除き、普遍的な塗膜モデルを導出する手法を構築する。
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研究成果の概要 |
摩擦抵抗低減効果を持つ水和型塗料の流れ場に依存した機能性発現を調べるために、平行平板間流れ、回転二重円筒内流れ、平板境界層流れの数値解析及び抵抗試験を行なった。また、船底塗料として使用する際に問題となる粗度の影響についても調べた。水和型塗料は粗度があっても抵抗低減効果を示し、非一様な粗度パターンを有するときに抵抗低減効果が増大することがわかった。また、平板境界層流れにおいては層流・乱流状態のいずれかであるかが重要であり、乱流促進を行わない条件において、層流-乱流遷移時に見られる横渦構造の発生抑制によって抵抗低減が顕著であることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
船舶からの温室効果ガスの削減は重要な課題であり、燃費に直結する船体抵抗の多くは流体による摩擦抵抗が占めている。水和型の船底塗料は抵抗低減効果が確認されているが、その性能を最大限に引き出す利用方法が確立されていない。船体周りの流れは複雑であるため、本研究では抵抗に結び付く要因をいくつかの流れ場に対する数値的・実験的解析によって個々に抽出し、抵抗の増減に大きく寄与する因子を特定した。これにより、使用する船底塗料や船型形状、塗装する船体箇所によって抵抗を減らすための方法について一定の知見が得られ、新規塗料の開発や塗装方法について新しい提案ができることが見出された。
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