研究課題/領域番号 |
20H02377
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24020:船舶海洋工学関連
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研究機関 | 松江工業高等専門学校 |
研究代表者 |
高尾 学 松江工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (00332057)
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研究分担者 |
奥原 真哉 松江工業高等専門学校, 実践教育支援センター, 技術専門職員 (90835779)
Alam Ashraful 大阪産業大学, 工学部, 教授 (60759819)
木上 洋一 佐賀大学, 海洋エネルギー研究所, 教授 (50274486)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
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キーワード | 再生可能エネルギー / 波力発電 / タービン / 振動水柱 / 振動水柱型 / 衝動タービン / 二重反転タービン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,高性能の波力発電用空気タービンを実現するため,中間羽根の採用により往復流型二重反転衝動タービンを高効率化することで,波高変動による波浪パワーの急激な変動に対して高いロバスト性を有する波力タービンを開発する.本研究では,定常流のタービン性能試験と数値解析によりタービン形状を最適化した後,海洋で発生する往復気流を模擬できる特殊風洞を用いて,本タービンの平均効率と起動特性を実証する. 本研究の目標は,定常流における往復流型二重反転衝動タービンの最大効率を従来の48%から2割向上させ,世界中のどこにも存在しない「波高変動に対して失速せず高効率を発揮する波力タービン」を開発することである.
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研究成果の概要 |
本研究は,波力発電用二重反転衝動タービンの性能予測に対する実証試験として風洞試験を行うことで本タービンの性能を調査するとともに,CFD解析によりタービンの内部流動を予測した。本研究で得られた成果を以下にまとめる.(1)風洞試験により,中間羽根を有する二重反転タービンは最高効率0.452を示し,中間羽根なしの場合に比べて1.13倍に達した.(2)中間羽根が下流側ロータに流入する気流を増速,旋回方向成分に転向させることで,下流側ロータで得られるトルクが増加すると思われる.(3)中間羽根の設置により衝突損失や摩擦損失が増加し,タービン前後の圧力差が増加すると考えられる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果,波力発電用二重反転衝動タービンは従来の波力発電プラントで採用されてきたウェルズタービンより作動範囲が広く,高トルクが得られ起動性に優れていることが風洞実験により実証されるとともに,中間羽根の効果が確認された。我が国周辺は世界的に見て波浪エネルギー密度が高いとは言えず,一方で台風襲来や冬季の日本海側などで海象異常が発生するため,幅広い流量係数で高トルクが得られる波力タービンの開発は波力発電の普及に不可決である。この理由により,本研究の成果は学術的かつ社会的に有意義であると考えられる。
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