研究課題/領域番号 |
20H02379
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24020:船舶海洋工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 |
研究代表者 |
川島 英幹 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (20450679)
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研究分担者 |
辻 義之 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (00252255)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2020年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 音響流 / 流場制御 / 抵抗低減 / 電極型剪断力計 / 剪断力計測 / 乱流抑制 / 乱流境界層 / 電極型剪断力計測器 |
研究開始時の研究の概要 |
壁面の接線方向に近い角度で音響流を放射することで、境界層内の流速を制御できる音響流放射型流場制御デバイスと、流体による壁面の剪断力を電流として計測できる電極型剪断力計測器を組み合わせると、乱流境界層中の流場の変動を電極型剪断力計測器で検知し、その変動を緩和する速度の音響流を、音響流放射型流場制御デバイスから放射することにより、乱流境界層内の流場の変動を抑制し乱流摩擦抵抗を低減する制御が可能となる。そこで、乱流境界層における剪断力の変動の基本特性や、音響流放射時の流場への影響等の計測も行い、電極型剪断力計測器と音響流放射型流場制御デバイスとを組み合わせた能動型乱流場抑制制御システムの開発を行う。
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研究成果の概要 |
圧電材料に水の音速に近似した表面波音速を持つBGOを採用し、単方向型櫛歯回路を採用することで、音響流を壁面から約30度の角度でほぼ一方向に放射できる音響流放射型流場制御デバイスと、電極を矩形に形成し、V字型に配置することで、剪断力の絶対値だけで無く剪断力の方向も評価することができるV字電極型剪断力計を開発した。 これらを組み合わせてチャネル流内において流場制御実験を行った。音響流放射型流場制御デバイスの上下流側にV字型電極剪断力計を設置し、流場制御時の剪断力を計測した。音響流放射型流場制御デバイスの上流側、下流側両方で剪断力が減少するケースがあり、流場制御により抵抗低減が図れることが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
開発した音響流型流場制御デバイスは、壁面に対して30°以下の放射角の音響流をほぼ一方向に放射可能で、流速を入力電圧で制御可能な、流場制御に適した特性を持っている。現在、水中において可動部分無しで壁面から直接流体を制御できるデバイスは実用化されていないため、極めて独自性の高い有用な装置である。 また開発したV字型電極剪断力計は、壁面上の剪断力の絶対量だけでなく方向も瞬時値として計測することができる画期的な装置である。 さらに両者を組み合わせたシステム試験により、チャンネル流れにおいて抵抗低減を示す結果が得られ、水中での乱流摩擦抵抗低減実現の道筋を開くことができた。
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