研究課題/領域番号 |
20H02393
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25020:安全工学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
鳥飼 宏之 弘前大学, 理工学研究科, 教授 (50431432)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
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キーワード | 爆風消火 / 爆薬 / 空中起爆 / ブラスト波 / 反射ブラスト波 / 火災 / 拡散火炎 / 消炎 / 微小爆薬 / バロクニック効果 / 減災 / スケーリング則 / 消火 / 地震火災 / 大規模林野火災 / 反射衝撃波 / 爆風 / Blast extinguishment / Airburst / Flame extinction / Explosives / Shock wave reflection |
研究開始時の研究の概要 |
爆薬で形成された爆風を用いて消火を行う方法を爆風消火という.本研究では,爆風消火を地震後の同時多発火災や広域林野火災のような通常消防では消火困難な火災に対する強力な減災手段として利用することを考え,その消火特性を微小爆薬を用いた爆風消火実験から明らかにする.特に爆薬を空中起爆した場合,地上では反射衝撃波が形成されるため,地面直上で爆薬を起爆するより火炎の消火効果が高くなる可能性がある.更に,光学的な流れの可視化手法と高速度カメラを用いて空中起爆による爆風消火の消火機構を解明する.最終的には,空中起爆による爆風消火の消火範囲を予測可能とするスケール則を明らかにする.
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研究成果の概要 |
微小爆薬を用いた空中起爆による爆風消火の基礎研究を実施し,地面で反射ブラスト波が形成されることで爆風消火の効果が増大することを解明した.特にマッハ反射が形成されると消火可能な水平方向距離(火炎と爆点との水平方向距離)は最も大きい.またその消火可能な水平方向距離は,一般に知られているSachのスケール則で整理できた.この関係を用いて実験室スケールで得られた空中起爆爆風消火の結果を,実規模の爆風消火に適用することが可能となることが分かった.これらの研究成果によって,爆薬を使用した空中起爆爆風消火の大規模森林火災や地震火災などに対する緊急の消火法としての適用可能性が大きく向上したと言える.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地震火災や大規模林野火災に対する緊急の消火法として爆風消火は使用することができる.そこで微小爆薬を用いて空中起爆爆風消火の消火機構を解明する基礎研究を行った.空中起爆を行うと,ブラスト波が地面で反射して反射ブラスト波が形成される.起爆高さによって先行するブラスト波と反射したブラスト波が重なるマッハ反射が生じる.このマッハ反射が生じて拡散火炎と干渉する条件で,爆風消火によって消火できる爆点と拡散火炎との距離が最も大きくなることが分かった.このようにマッハ反射が生じて爆風が火炎に作用する爆点高さが,空中起爆爆風消火における最適起爆点高さであることを明らかにした.
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