研究課題/領域番号 |
20H02409
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
古村 孝志 東京大学, 地震研究所, 教授 (80241404)
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研究分担者 |
前田 拓人 弘前大学, 理工学研究科, 教授 (90435579)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | データ同化 / 地震波伝播 / 長周期地震動 / 巨大地震 / 即時予測 / 災害軽減 / 震源イメージング / 表面波 / PL波 / 地震 / 南海トラフ地震 |
研究開始時の研究の概要 |
大地震の際に、平野で強く増幅され被害を引き起こす、長周期地震動の予測と災害軽減に向けて、日本列島の陸・海域に設置された地震観測網の観測データと、高性能スパコンによる地震波伝播計算のデータ同化による長周期地震動のリアルタイム予測の実現に向けた研究開発を進める。日本列島に展開された地震観測網で捉えられた、現在の現在の揺れの分布から、数十秒後の揺れの広がりをスパコンを用いて高速に計算する。そして、人口の集まる大型平野に長周期地震動の強い揺れが起きる数十秒前に、揺れの強さと揺れの長さを予測して、エレベータを安全に停止させ、また建物が受ける影響を即座に調べて警告し、安全な防災行動へと繋げることを目指す。
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研究実績の概要 |
地震観測データと地震波伝播シミュレーションのデータ同化の過程で時間発展方向を反転させ、地震発生時の震源での波動場をイメージングすることで震源の位置と断層メカニズムを把握し、長周期地震動予測の精度向上を図る手法を開発した。震源イメージングの高精度化に向けて、最適内挿法によるデータ同化手法の導入や、P波動場とS波動場それぞれの逆伝播波動場が発震時に震源で収束する特性の活用を検討した。また、地下の物質境界を、PS変換波やSP変換波の逆伝播によりイメージングする手法を開発したことで、長周期地震動の生成・伝播シミュレーションに必要となる地下構造モデルを観測データから精緻化する技術を開発した。さらに、震源が浅い大地震においてP波とS波の間に見られる周期5ー30秒程度の長周期波群(PL波)の特性と生成要件を、日本列島におけるF-net広帯域観測データと日本海溝に設置されたS-net海底地震計データを用いて調査し、従来から認識さてきた表面波により生成される長周期地震動に加えて、P波到着直後の早い時刻に観測されるPL波による長周期地震動の二つに対する即時予測に向けた基礎的研究を進めた。リアルタイム・連続観測データを用いたデータ同化・予測予備実験を、東京大学情報基盤センターとの共同研究によりWisteria/BDEC-01スパコン等を用いて実施し、高速計算を活かした地震発生からの経過時間と観測データ取得による予測更新の有効性を示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初研究計画に従って、波動場のデータ同化と時間反転逆伝播計算による震源イメージングと長周期地震動予測の高精度推定に向けた研究が順調に進展した。また、従来の表面波による長周期地震動の生成に加えて、PL波による到着時刻の早い長周期地震動という新たに解決すべき課題についても見通しが得られた。
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今後の研究の推進方策 |
観測とシミュレーションのデータ同化における残差を時間反転逆伝播計算により震源に戻して初期波動場とし、これを時間発展させることを繰り返して波動場の再構築を高精度化し、長周期地震動の予測精度を向上させる手法を開発する。地震波伝播シミュレーショに機械学習の考えを導入した新たな長周期地震動即時予測手法を検討する。
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