研究課題/領域番号 |
20H02411
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
松岡 昌志 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (80242311)
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研究分担者 |
三浦 弘之 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (30418678)
劉 ウェン 千葉大学, 大学院工学研究院, 助教 (60733128)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2021年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2020年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | 人工衛星 / 合成開口レーダ / 時系列干渉処理 / 2πアンビギュイティ / 数値シミュレーション / 地盤沈下 / 構造物被害 / NN-PSI / 周期的変動 / PS-InSAR / 時系列コヒーレンス / 地盤変位 / 構造物変位 / 被害検知 / レーダグラメトリ / 非線形変位 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,人工衛星搭載の合成開口レーダ(SAR)によるPS-InSARは非線形挙動やマイクロ波の波長を超えるような大きな変位は計測が困難という欠点がある。本研究は,この欠点を解決するため差分SARトモグラフィを参考にして定式化し,散乱係数マップ(時系列コヒーレンスの分布)を用いたPS-InSAR改良手法を提案する。そして,手法の適用限界をシミュレーションおよび現地観測データとの比較に基づき検証を行う。また,面的拡張性の向上のために広域のDSM (Digital Surface Model)整備を目的としたレーダグラメトリ手法の開発を行うと共に散乱係数マップに基づく異常検知推定モデルを提案する。
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研究成果の概要 |
これまでのPS-InSAR手法は都市域における大規模あるいは非線形的な変位の推定が困難であったが,本研究では対象地点の高さについては変位速度方向の時系列コヒーレンスの累積値から推定し,対象物の変位は,決定した高さに対して,観測条件のすべての変位速度の位相差について,時系列コヒーレンスで重み付けをして重ね合わせることで計算できる新しい手法(NN-PSI)を提案した。そして,様々な変動パターンおよび観測パラメータによる数値シミュレーション,さらに,建物および地盤を観測した実データに適用して推定精度や適用限界を検証した。また,地震による構造物やライフライン被害とコヒーレンスの関係について検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高度経済成長期に建設され長期間にわたって利用されてきた施設には老朽化したものが多く,その維持管理が喫緊の課題になっている,例えば,変形の計測には多大なコストと労力がかかり管理者の負担になっており,リモートセンシング技術への代替が期待されている。本研究は都市域における施設や地盤について,人工衛星の時系列InSAR手法ではこれまで計測が不可能であった非線形的で大規模な変位を計測することを可能にしたものであり,社会的な意義がある。
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