研究課題/領域番号 |
20H02433
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
井手 啓介 東京工業大学, 元素戦略MDX研究センター, 助教 (70752799)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 13,650千円 (直接経費: 10,500千円、間接経費: 3,150千円)
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キーワード | アモルファス酸化物半導体 / 蛍光体 / 発光ダイオード |
研究開始時の研究の概要 |
申請者はこれまで、低温プロセスでも高品質膜が作製できるというアモルファス酸化物半導体の特徴に着目し、希土類を添加することで明るく光る無機蛍光体薄膜の「室温作製」に成功し、しかも半導体としての優れた電気特性(移動度 ~10 cm2/Vs)を併せ持っていることを明らかにしてきた。本研究ではそれを発展させ、下記の研究に取り組む。1) AOS蛍光体の最適な組成を見出し、2) 添加した希土類が与える電気特性や欠陥形成への影響を明らかにし、3) セラミックスのような無機酸化物でも低プロセス温度で直流駆動型発光ダイオードを作製出来ることを実証する。
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研究成果の概要 |
アモルファス酸化物半導体に希土類(Eu, Pr, Tb)を添加することにより、室温で作れる蛍光体薄膜の探索を行った。またそれを発光層に用いることで、ガラス基板上への発光ダイオード作製を実証した。直流電圧の印加によって、赤、緑、ピンクと希土類に応じた発光色を確認することができた。また、硬X光電子分光および共鳴光電子分光を用いて、希土類の4f準位とホスト材料の関係を明らかにし、発光メカニズムの議論を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた希土類添加アモルファス酸化物半導体(AOS)は、電気伝導性と発光特性を併せ持つ、従来にない機能性材料である。今回の研究によって、発光ダイオードの発光層としての有用性が示された。この成果は、将来のフレキシブルエレクトロニクス実現に向けた重要な基礎技術となる可能性がある。またAOS中の希土類添加物の4f準位を実測した研究は他になく、学術的にも大きな意義があったと言える。
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