研究課題/領域番号 |
20H02439
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
片桐 清文 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (30432248)
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研究分担者 |
増井 敏行 鳥取大学, 工学研究科, 教授 (00304006)
樽谷 直紀 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (60806199)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2022年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
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キーワード | 複合アニオン化合物 / 金属酸窒化物 / 無機顔料 / 色材 / 固体窒素源 |
研究開始時の研究の概要 |
色材である無機顔料において有害元素を含むもの従来のものから、安全な物質およびプロセスで合成された材料へ転換する機運が高まっている。金属酸窒化物材料はその有力な候補の1つであるが、解決すべき課題がいまだ多く存在する。本研究課題では、研究代表者が開発した固体窒素源による酸窒化物合成法を活用し、さらに、カチオン(金属)とアニオン(酸素/窒素)の組成や欠陥サイトの生成を制御することで、安全な物質とプロセスで多彩な色を発現する新規酸窒化物系無機顔料の開発を目指す。前駆体の調製法や固体窒素源の選択、熱処理条件の制御などによって求める色を実現する設計のための新たな方法論の構築と学理の確立へと研究を展開する。
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研究成果の概要 |
無機顔料において、有害元素を含む従来型の材料から、安全な物質とプロセスで合成された材料への転換を求める機運が高まっている。しかし、その有力な候補の一つである金属酸窒化物材料においても解決すべき課題が多く存在する。そこで本研究課題では、研究代表者が開発した固体窒素源による金属酸窒化物合成法を活用することで安全な物質とプロセスで多彩な色を発現する新規金属酸窒化物系無機顔料の開発を目的として研究を進めた。その結果、尿素を固体窒素源に用いることで、安全なプロセスで様々なペロブスカイト型酸窒化物を合成することができた。さらに酸化物との固溶体とすること色彩を自在に制御できることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
鉛などの重金属を含む無機顔料は、人の健康や環境に及ぼす悪影響への懸念から使用が制限されつつあり、代替材料の開発は急務である。金属酸窒化物は、毒性の懸念のない金属元素を用いて鮮やかな色を呈する物質が得られることからその有力な候補であるが、その合成過程で毒性の高いアンモニアガスを必要とすることが大きな欠点であった。本研究課題ではアンモニアガスの代わりに安全性の高い固体窒素源を用いて様々なペロブスカイト型酸窒化物の合成を達成しており、用いる物質と合成プロセスいずれにおいても安全性を確保できることから持続可能な色材利用に向けて社会的意義がある。また固体窒素源から窒化過程の解析の成果は学術的意義も高い。
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