研究課題/領域番号 |
20H02440
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
末國 晃一郎 九州大学, 総合理工学研究院, 准教授 (10582926)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
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キーワード | 熱電材料 / 熱電物性 / 硫化物 / 銅ー硫黄系化合物 / 格子間原子 / 熱伝導率 / 銅硫化物 / 出力因子 / 熱電変換 |
研究開始時の研究の概要 |
熱エネルギーを電気エネルギーに直接変換できる熱電物質は、未利用熱を電力として回収する熱電発電への応用が期待されている。本研究では、熱電物質として有望な人工銅硫化物を対象として、結晶構造の局所的特徴が熱電物性に与える影響を系統的に調べ、得られた知見を基にして熱電性能を高める。具体的には、出力因子の向上と格子熱伝導率の低減をもたらす局所構造を同定し、それらを併せ持つ高性能な材料を創製する。
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研究成果の概要 |
本研究では、銅と硫黄を主成分とする化合物において、四面体ネットワーク構造の局所的特徴が熱電物性に与える影響を明らかにするとともに、局所構造を制御することで熱電変換性能を高めた。具体的には、コルーサイトという化合物に対して、格子間原子や原子空孔の導入、さらには元素置換により、熱伝導率を低下させると共に出力因子を高めた結果、673 Kでの無次元性能指数ZTは最大で0.8-0.9に達した。その他の化合物に対しても局所構造が電気伝導と熱伝導に与える影響を系統的に調べた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
固体のゼーベック効果を利用する熱電発電は、未利用熱から電力を回収する手段として注目されている技術である。その固体、つまり熱電変換材料の性能向上に向けた取り組みが、現在、世界的に進められている。本研究では、資源豊富で安価、かつ低毒性な元素である銅と硫黄を主成分とする化合物について、結晶構造の局所的特徴が熱電物性(電気的、熱的特性)に与える影響を解明すると共に高性能化を達成した。得られた知見は、高性能な熱電変換材料の開発に貢献するものであり、高効率な熱電発電の実現に結び付くものと期待される。
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