研究課題/領域番号 |
20H02449
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26030:複合材料および界面関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
遠藤 守信 信州大学, 先鋭領域融合研究群先鋭材料研究所, 特別栄誉教授 (10021015)
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研究分担者 |
藤澤 一範 信州大学, 先鋭領域融合研究群先鋭材料研究所, 准教授(特定雇用) (00724634)
モレロス・ゴメス アーロン 信州大学, 先鋭領域融合研究群先鋭材料研究所, 特任教授 (00793746)
手島 正吾 信州大学, 先鋭領域融合研究群先鋭材料研究所, 特任教授 (10502015)
竹内 健司 信州大学, 学術研究院工学系, 准教授 (20504658)
Cruz Rodolfo 信州大学, 先鋭領域融合研究群先鋭材料研究所, 特任教授 (30597878)
林 卓哉 信州大学, 学術研究院工学系, 教授 (80313831)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 逆浸透膜 / 資源回収 / カーボンナノチューブ / 海水淡水化 / マルチスケールシミュレーション / マルチスケールシミュレーシ |
研究開始時の研究の概要 |
逆浸透(RO)膜を用いた海水淡水化による造水コストは約1$/tで、途上国にとって大きな経済負担になり、SDGsの水問題の解決も遅れている。低コスト化策は、RO膜による海水淡水化の濃縮排水を利用して、そこから希少資源を回収して造水コストに還元することが有望視されている。原水の約45%がRO膜で淡水化されるので、廃液の海水に含まれる資源は約2倍の濃度に濃縮される。この際、RO膜処理(一次)の際に、高透水性RO膜が重要となり、さらに二次的に高圧逆浸透を実施して高濃度廃水を原水の3倍程度にできる強靭なRO膜について、カーボンナノチューブとポリアミドの複合膜を調製およびその機能と透水機構を解明する。
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研究成果の概要 |
海水淡水化プラントの濃縮排水(ブライン)を利用して、そこから希少資源を回収して造水コストに還元することが有望視されている。高圧逆浸透によってブラインを原水の3倍以上に濃縮できる強靭な逆浸透(RO)膜が必要である。そこで、海水の高濃縮および有価物資源回収を目的に、高耐圧が期待されるカーボンナノチューブとポリアミドのナノ複合RO膜を用いた効率的な濃縮システムの開発を目指した。耐高圧性RO膜を用いて、超高圧(最大12MPa)下で循環濃縮実験を行った結果、ブラインを原水に用いて循環濃縮試験を行い、塩濃度は13%まで濃縮でき、例えばLiの濃縮率は、海水濃度に対して3.7倍を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
海水淡水化時に排出されるブライン処理は大きな問題となっており、RO膜を用いた濃縮による資源回収は環境的視点でも社会的に意義がある。また、本研究によってCNTを複合したロバスト性ナノ複合RO膜による有価物回収の可能性を示したことは、学術的にも大変有意義である。
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