研究課題/領域番号 |
20H02450
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26030:複合材料および界面関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
宇都宮 徹 京都大学, 工学研究科, 助教 (70734979)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2020年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | 酸化グラフェン / 半導体 / エッチング / シリコン / 二次元材料 |
研究開始時の研究の概要 |
グラフェンやその誘導体は優れた電気伝導特性や電気化学特性から多くの応用が期待されている2次元材料である.本研究ではシリコンのウェットエッチング触媒としてグラフェン誘導体の1種である酸化グラフェン(GO)を用いる「GOアシストシリコンエッチング」を深化させる.具体的にはまず第一に,グラフェン誘導体の走査プローブ顕微鏡による局所構造評価からエッチング反応活性の起源を解明する.その後,GOシートのマイクロ加工を駆使することで,エッチング速度評価や溝形成におけるアスペクト比評価を行う.これらの研究を通じて,半導体表面へのマイクロ・ナノ三次元構造体形成に展開する.
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研究成果の概要 |
グラフェンとその誘導体は電気伝導特性や電気化学特性から様々な応用が期待されている.本研究では酸化グラフェン(GO)が持つ酸化剤還元反応活性を半導体エッチング技術に活用して,半導体プロセスの発展に寄与することを目指した.研究の結果,エッチング液組成を適切に調整することで,シリコンウェハ上のGO被覆部が優先的にエッチングされる「GOアシストシリコンエッチング」を実現した.エッチング液に試料を浸漬する液相法に加え,試料に蒸気を暴露する気相法でもマイクロスケールの孔構造形成が実現可能であることを示した.また,シリコン以外の化合物半導体にも展開可能であることが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グラフェン誘導体は数多くの研究が行われているが,本研究では半導体エッチング触媒という新たな応用展開を実現・確立した点に大きな意義がある.半導体エッチング技術は電子デバイスの生産において重要であり続けている.これまでにもより簡便・安価な半導体エッチング方法として貴金属触媒を用いたウェットエッチングが報告されてきたが,触媒除去などに課題が残されていた.本研究で用いたエッチング触媒は酸化グラフェン(GO)という金属フリーの二次元炭素材料である.エッチング速度など金属アシストエッチングに及ばない部分も残されているものの,新たな半導体表面構造制御プロセスとして貢献できると考えている.
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