研究課題/領域番号 |
20H02454
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26030:複合材料および界面関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
山内 祥弘 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, 独立研究者 (60709343)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
|
キーワード | ボトルブラシポリマー / リビング重合 / 開環オレフィンメタセシス重合 / 原子移動ラジカル重合 / 高分子化学 / 精密重合 / 相分離 / 高分子材料 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は、ボトルブラシポリマーと呼ばれる超巨大高分子の研究を継続してきた。その結実のひとつとして、最近「長さと直径の精密制御された、世界最長のボトルブラシポリマー」を合成する手法を確立した。本研究では、長さと直径を独立に制御可能なボトルブラシポリマーの特徴を活かし、その形状と基礎物性・材料強度を系統的に関連づける。これに加え、世界最長のボトルブラシポリマーを利用した革新的材料の創出に挑戦する。
|
研究成果の概要 |
2つの2-ブロモイソブチリル基を持つノルボルネン誘導体(NB)から、史上最長のボトルブラシポリマー(長さ: 7μm)を合成した。この成果は、開環メタセシス重合におけるNBの高い反応性と優れたリビング重合性に起因しており、モノマーと開始剤の比が30から10,000の範囲において、NBを定量的に、分子量分布の制御されたポリマーへと変換した。得られたポリマーは、原子移動ラジカル重合によりNB中の2-ブロモイソブチルリル基からビニルモノマーを重合することにより、多様なボトルブラシポリマーに容易に転化することができた。この史上最長のボトルブラシポリマーの構造を原子間力顕微鏡で直接観察することに成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ボトルブラシポリマーは、『長さ』と『直径』の制御可能な1次元マテリアルと見なすことができる。1次元マテリアルは、その普遍的重要性を反映し、様々な長さと直径を持つ1次元マテリアルが長年にわたり研究されており、ある種の1次元マテリアルは高分子材料と組み合わせることで、軽量かつ強度の高い複合材料としても利用される。ボトルブラシポリマーの合成の適用範囲を拡大することは、高分子化学の発展、及び1次元マテリアルに関連する材料科学の発展に繋がることが期待される。
|