研究課題/領域番号 |
20H02459
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
岡本 範彦 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (60505692)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
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キーワード | 熱伝導 / 格子振動 / フォノン分散 / 非調和振動 / 熱伝導率 / フォノン / 非調和性 |
研究開始時の研究の概要 |
クラスレートやスクッテルダイト化合物などの包接化合物には,内包原子の局在フォノンモードが存在し,極めて低い格子熱伝導率を示すことが知られているが,その具体的な起源は明らかになっていない.局在フォノンモードのエネルギー準位およびエネルギー分布と格子熱伝導率の相関性から,低格子熱伝導率の起源を明らかにした上で,電場や磁場で内包原子の移動拡散や偏位を操作することにより格子熱伝導率を変化させられる熱伝導制御材料の設計指針を得ることを目指す.
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研究成果の概要 |
拡散性の強い熱の輸送を微小スケールで制御するためには, 機械的駆動部を持たず簡便な方法で熱流を可逆的にオン/オフすることが可能な熱スイッチング機構が不可欠である.本研究では,包接化合物におけるゲスト原子を外場で操作することにより熱伝導率を飛躍的に変化させられる熱スイッチング材料の設計指針を得ることを目的として,ゲスト原子の熱振動が熱伝導率に与える影響を調査した結果,熱振動の局在性よりも非調和性が格子熱伝導率を強く支配していることを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
物質の熱伝導率の起源については現代において不明な点が多い.本研究では,包接化合物と呼ばれるホストゲスト型の構造を有する場合,ゲスト原子の熱振動,特にその非調和性が格子熱伝導率低減に大きく寄与していることを明らかにした.本研究で得られた知見は低い熱伝導率が求められる熱電変換材料の研究開発にも応用できると考えられ,工業的重要度も高い.
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