研究課題/領域番号 |
20H02502
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27010:移動現象および単位操作関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
佐伯 大輔 信州大学, 学術研究院工学系, 助教 (70633832)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2020年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
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キーワード | 膜分離 / イオン分離 / 生体模倣 / 脂質二分子膜 / イオンチャネル |
研究開始時の研究の概要 |
液中から目的のイオンのみを分離する技術は、水処理を始めとして電池や医療など、様々な分野において求められているが、高効率、選択的かつ連続的に分離する技術は未だ確立されていない。一方、生体膜においては膜タンパク質などの機能性分子により効率的かつ選択的な物質輸送が行われている。本研究では、生体膜のイオン透過現象に着目し、生体分子の一種であるイオンチャネルを分離素子とした、特定のイオンのみを分離可能な超選択的イオン分離膜の創製を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、生体膜の物質透過機構を模倣した、新規なイオン分離膜の可能性について検証した。生体由来のイオン透過性分子のイオン透過速度を、リポソームを用いて定量的に評価し、イオン透過性に関してイオン種ごとに速度差があることを明らかにした。これらの分子を含む支持平面脂質二分子膜を高分子多孔体表面に形成し、イオン分離膜として評価したところ、イオン分離を行える可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体模倣型の水処理膜は、近年、従来の高分子材料を超える性能が実現できると期待されている。しかしながら、その検討は水分子を選択的に透過するアクアポリンなどの水チャネルを用いた逆浸透膜が中心である。本研究は、生体模倣的アプローチによりイオン分離を試みた初めての研究であり、高分子系材料からなるイオン分離膜とは全く異なる構造、性能を持つ次世代のイオン分離膜の可能性を示した点は、分離工学において重要な学術的知見である。
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