研究課題/領域番号 |
20H02503
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27010:移動現象および単位操作関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中川 究也 京都大学, 工学研究科, 准教授 (90433325)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | 乾燥工学 / 凍結乾燥 / 品質制御 / プロセス計測 / バイオ製品 / マイクロ波共振 |
研究開始時の研究の概要 |
凍結乾燥過程の製品状態をマイクロ波共振スペクトル計測によって非接触で取得する技術を開発し,凍結乾燥医薬・食品の品質を劣化させない操作条件を適用できる凍結乾燥プロセスを構築する。製品の誘電特性を反映するマイクロ波共振スペクトルから,医薬や食品中の生理活性成分の活性変化と関連する情報をいかに入手できるかを探求し,プロセス操作にフィードッバックさせる技術を研究する。本研究の成果から,極めて品質の高い凍結乾燥バイオ製品製造が可能であることを実証し,新しい凍結乾燥プロセスの設計コンセプトを示す。
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研究成果の概要 |
本研究では、工業凍結乾燥プロセスの高度化を目指し、バイオ製品の品質と凍結乾燥中の製品状態との相関関係の解明、マイクロ波共振スペクトルによる計測技術開発を主軸とした検討を実施した。凍結乾燥マトリクスが乾燥過程においてその形状を変化させている過程の解析と、有限要素解析によるマイクロコラプスの発生度予測を実施した。また、モデル物質を用いて、バイオ製品の残存活性とマイクロコラプスの発生度との相間を検証した。凍結乾燥過程における製品の状態を、マイクロ波共振スペクトルから見出すことを目標とし、この計測システムを実装した凍結乾燥試験器を試作、乾燥の進行度をモニタリングするための技術を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的な意義は,「凍結乾燥過程で起こる現象と製品品質をいかに結びつけられるか」という問に答えた点である。ミクロコラプスの発生とバイオ製品品質とを関連づけることで,凍結乾燥プロセスをいかに制御するべきかの科学的根拠の一部を示し,今後これを操作技術へと結びつけられるだろう。さらに本研究では,次世代型の凍結乾燥プロセス創出のための鍵となる計測技術として,独自技術のマイクロ波共振スペクトル計測が適用できることを実証した。品質保持という観点に立脚した新しい凍結乾燥プロセスの設計と操作のコンセプトを創出していくための基盤を提示できたた点が本研究成果の意義である。
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