研究課題/領域番号 |
20H02518
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 工学院大学 (2022) 北海道大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
前野 禅 工学院大学, 先進工学部, 准教授 (30721154)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
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キーワード | 金属水素化物 / 表面ヒドリド / 水素欠陥 / 低級アルカン / 非酸化的脱水素 / 表面金属ヒドリド / 卑金属元素 / 典型金属元素 / 脱水素反応 / ゼオライト / 水素化物 / 金属ヒドリド |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、(i)卑金属元素の水素化物の脱水素能の発現因子と反応メカニズム、(ii)脱水素反応に有効な卑金属元素の表面ヒドリドの創成、(iii) 高効率アルカン脱水素反応を促進する革新的触媒の開発、の計画で研究に取り組む。典型元素やユビキタス元素を用いた触媒材料・機能開発を行うことで、貴金属触媒が研究対象の中心である脱水素反応に新たな設計指針を提示できる可能性を有し、新しい触媒科学の開拓と日本の化学産業界に大きく貢献できる研究である。
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研究成果の概要 |
表面ヒドリド種やバルク水素化物の優れたアルカン脱水素触媒作用の開拓に成功した。エタン脱水素反応に有効なゼオライト内In及びGaヒドリド触媒を開発し,その局所構造が反応選択性と耐久性に密接に関わることを明らかにした.H2流通下での還元的固相イオン交換では,活性な金属ヒドリド錯体種をその場合成できる利点がある.プロパン脱水素反応においては、バルク金属水素化物が既往の工業触媒系よりも低い活性化障壁で反応を促進することが分かった。触媒寿命が短いなど問題点を抱えているが,これらの解決により水素化物を基盤とする新たなアルカン脱水素用固体触媒の開発が期待される.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
貴金属ナノ粒子触媒による高効率水素化・脱水素反応において、CaH2などの水素化物が触媒担体として有効である例がいくつか報告されてた。しかしながら、金属水素化物自体の脱水素能を網羅的に検討した研究は例がなく、機能発現因子・メカニズムの解明や触媒設計指針の提案まで行った例はなかった。本研究の達成により、触媒合成を含めた資源有効利用を実現する革新的脱水素プロセスの開発につながるだけではなく、表面金属ヒドリドや水素化物を基盤とする触媒科学の学理の構築に貢献しうる。
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