研究課題/領域番号 |
20H02522
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
永岡 勝俊 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (90381029)
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研究分担者 |
佐藤 勝俊 名古屋大学, 工学研究科, 特任准教授 (30586607)
松村 晶 久留米工業高等専門学校, その他部局等, 校長 (60150520)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
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キーワード | 水素 / アンモニア / ナノフラクション / 高温還元 / アルカリ土類金属 / 希土類 / ルテニウム / 固体触媒 / BaO / アンモニア合成 / 再生可能エネルギー / エネルギーキャリア / 水素キャリア / 希土類元素 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は希土類酸化物やアルカリ土類酸化物を含む担体からなるRu/Ba0.1La0.45Ce0.45O1.68触媒を、アンモニア合成用触媒としては非常識なほどに高温(600~700 ℃)で水素還元すると、高い活性が得られることを報告した。このとき、この触媒は既報の酸化物担持Ru触媒のなかで最も高い活性を示した。この触媒の活性点は、高温還元時に、担体が酸化物ナノフラクションとなりRuナノ粒子上に堆積することで形成された、強電子供与性のRuサイトであることが分かっている。本申請では、“その場観察”の先端技術を駆使し、酸化物担体の移動現象を直接観察し、そのメカニズムを解明することを目的とする。
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研究成果の概要 |
Ru/Ba/La0.5Ce0.5O1.75のアンモニア合成速度は、酸化物担持Ru触媒のなかで世界トップクラスである。このときの活性点は、高温還元時に、担体が酸化物ナノフラクションとなりRuナノ粒子上に堆積することで形成された、強電子供与性のRuサイトであることが分かっている。 本研究では、このような活性サイトがどのようにして形成されるのかを検討した。その結果、高温還元中にBa(CO3)2が水素化されBa(OH)2となる。この化合物が還元中に融解し、Ruナノ粒子表面に移動する。その後、より高温でBaOへと変化し固化することで、コア-シェル型構造となることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではカーボンフリー燃料として期待されているアンモニアを高効率で合成できる Ru/Ba/La0.5Ce0.5O1.75触媒の活性点生成メカニズムを明らかにすることができた。この触媒は、調製が容易で、取り扱いが容易という特徴を持ち、将来の工業化が期待されているため、この成果は学術上非常に意義があると言える。さらに本研究の成果は燃料アンモニアの利用を拡大するものであり、世界中で利用され、新たな産業創成につながる可能性もあるため、社会的な意義も非常に大きいと言える。
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