研究課題/領域番号 |
20H02525
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 東京都立大学 (2022-2023) 北九州市立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
天野 史章 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 教授 (10431347)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
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キーワード | 光電気化学 / 半導体電極 / 光触媒 / 水分解 / メタン変換 / 水素製造 / メタン / 気相反応 |
研究開始時の研究の概要 |
再生可能エネルギーの有効利用のためには、水蒸気や二酸化炭素のような気相中の小分子を燃料に転換するPower to Fuel技術の開発が必要とされている。特に、光や電気を使った常温反応プロセスの開発が期待されている。本研究では、独自に開発した全固体型の光電気化学システムを用いて、水蒸気やメタンの光電解反応について研究を進める。分子レベルでの活性種や反応機構の理解をもとに、気相小分子転換のための光電気化学反応プロセスの基盤技術を創出する。
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研究成果の概要 |
ガス拡散性の多孔質な酸化タングステン光触媒を用い、プロトン交換膜を固体電解質とした光電気化学セルによるメタン変換反応を検討した。加湿したメタン気流下で波長453 nmの青色光を照射したところ、60%以上の選択性でエタンが生成し、その生成速度は照射光強度の増加に伴って増加した。一方、紫外光照射下においては、二酸化炭素の生成が支配的であり、エタン生成の選択性は30%程度に低下した。電解液フロー型の電子スピン共鳴測定を行い、ヒドロキシルラジカル生成のファラデー効率を光電流値から求めた結果、紫外光照射下に比べて可視光照射下では活性種としてのヒドロキシルラジカルがより効率的に生成することが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
再生可能エネルギーの有効活用を目的とし、光や電気を使って気相中の小分子を燃料に転換するPower to Fuel技術が注目されている。光電気化学反応は、液相中での物質転換反応には有効であるが、気相中の小分子の転換への応用は難しかった。本研究では、三相界面を適切に設計した全固体型の光電気化学システムの開発によって気相反応の評価を可能とし、水蒸気やメタンの光電解反応プロセスについて研究開発を行った。半導体電極や反応条件の検討によって、メタン分子を室温で活性化するための活性種が明らかとなり、光電解システムの耐久性を向上させるための学術的知見を得ることができた。
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