研究課題/領域番号 |
20H02532
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
養王田 正文 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 卓越教授 (50250105)
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研究分担者 |
前橋 兼三 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40229323)
福谷 洋介 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50747136)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | 嗅覚 / 受容体 / センサー / グラフェン / 嗅覚センサー / 嗅覚受容体 / 無細胞タンパク質発現 / GPCR / 匂いセンサー / 無細胞タンパク質合成 |
研究開始時の研究の概要 |
動物の嗅覚は非常に高感度・高識別性を有し、嗅覚に勝る匂い検出装置は未だに開発されていません。鼻腔内の上皮にある嗅覚神経細胞には嗅覚受容体というタンパク質が発現しており、匂いセンサーとして働いています。嗅覚受容体は数百種類以上存在し、様々な匂いを検出しています。本研究では、多様な嗅覚受容体を人工的に構築し、匂い分子を識別する検出技術を開発します。本研究により、様々な匂いを高感度で検出する匂い検出器を実現が期待されます。
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研究成果の概要 |
高い構造安定性を有する嗅覚受容体(OR)であるcOR52を無細胞タンパク質合成系で生産し、グラフェン電界効果トランジスタに吸着させることで、リガンド応答を検出することに成功しました。安定なORをもとに人工的に設計した受容体を構築して嗅覚センサーの開発を目指しましたが、細胞膜発現性の低いORでも機能的な発現が可能であることを示す結果を得ることができたため、人工ORを作成しなくても、多様なリガンド応答性を有するORを用いたセンサーの開発が可能であることが明らかになりました。また、グラフェン電界効果トランジスタへの固定方法の検討も行い、ORを用いた嗅覚センサー開発の基盤を構築することができました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
哺乳類の嗅覚による匂い検知能力は感度、識別性ともに非常に優れていることから、嗅覚の匂いセンサーである嗅覚受容体(Olfactory receptor 以下OR)を利用したセンサーの開発が期待されています。しかし、センサーに用いる嗅覚受容体の生産が困難であることから、その開発は遅れています。本研究では、ORが無細胞タンパク質合成系で機能的な発現が可能であり、グラフェン電界効果トランジスタ(GFET)と結合させることでリガンド応答を検出することを示すことができ、その開発の課題を解決することに成功しました。本研究により、多様な嗅覚受容体を用いた実用的な嗅覚センサーの開発が可能になりました。
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