研究課題/領域番号 |
20H02540
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
民谷 栄一 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, ラボ長 (60179893)
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研究分担者 |
齋藤 真人 (斉藤 真人) 大阪大学, 大学院工学研究科, 特任准教授(常勤) (80457001)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 金ナノ粒子 / 電気化学発光 / バイオセンサー / デジタルデバイス / ヘルスケア / 金ナノ触媒 / デジタル分子分析 / 医療計測 / 環境計測 |
研究開始時の研究の概要 |
水溶液条件で金ナノ粒子単独でTris, Tricineなどのアミノ基を有する化合物の存在下で溶存酸素から活性酸素種が触媒的に生成することを見出しており、これと電気化学発光センサーと連携させた高感度なイムノセンサーを構築することを検討する。まず、金ナノ粒子の触媒活性や電気化学発光を評価し、高い活性を有する金ナノ粒子に関する知見を得る。さらに微小容量を有するマイクロチャンバー内に金ナノ粒子をポアッソン分布が反映される条件で配置すれば、金ナノ粒子の有無によって触媒反応が誘発され、電気化学発光信号として検知される。これによりデジタル量として絶対濃度計測が実現可能な超高感度なバイオセンサーを開発する。
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研究成果の概要 |
金ナノ粒子がトリスTrisやTricineと共存して溶存酸素から活性酸素を生成するナノ触媒として機能し、ルミノールエレクトロケミールミネセンスで評価できることを新たに見出した。形状の異なるナノフラー構造の金ナノ粒子も作成し、表面積の増加や表面状態の違いの影響を評価できた。次に、集積化された電極アレイを用いて検討したところ、160pLに相当する容量で触媒活性を確認できた。その中には、50nmの金ナノ粒子6000個分が含まれており、μmオーダーの微小化により金ナノ粒子を10個単位まで計測できる。我々の開発した金ナノ粒子の触媒活性に着目した電気化学発光を用いてデジタル分子計測を示すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金ナノ粒子の有する触媒活性に着目してこれを電気化学発光の誘発と連携させたバイオセンサーに関して発展させたもので、世界的にも初めてのオリジナルな成果である。また、電気化学発光の有意なイメージング解析や発光計測に伴う高感度な分子レベルの計測への発展を期待できるもので、作成したマイクロ電極アレイを用いた発光イメージングデバイスにより明らかにしたことは、学術的にも大変意義が高い。この成果はバイオセンサーとして種々の診断分子マーカーを超高感度(分子レベル)に測定するデバイスとして発展できるもので、医療診断、食品計測、環境計測などへの計測基盤技術として社会的な意義は大きい。
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