配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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研究開始時の研究の概要 |
多様な情報サービスが出現しているネットワーク社会において, 電子化された情報のセキュリティ確保・処理能力向上のニーズは高まり続けている. 超伝導体, 半導体, 光など様々なプラットホームで個々の強みを生かした量子ノード, 量子プロセッサの開発が盛んであり, これらをつなぐエンタングルメントの生成・伝送技術の重要性が一段と増している. 本研究は, 量子ネットワークの形成に向けた基盤技術として, 現行の光通信網と整合性が良く, 統計的・エネルギー揺らぎを抑制した量子ドット内蔵型光ファイバーデバイスを開発し, 伝送路の不安定性に対する耐性に優れたエンタングルメントの形成を目指す.
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研究実績の概要 |
本研究の課題は, 量子ネットワークの形成を目指した基盤技術の開発である. 具体的には,現行の光通信網との整合性が高く, 統計的・エネルギー揺らぎを抑制した量子ドット内蔵型光ファイバーデバイスの開発を行い, 伝送路の不安定性に対する耐性に優れたエンタングルメント伝送路の揺らぎの影響を受ける光子一つと真空場で形成されるエンタングルメントを介した量子テレポーテーションの実験を通して, 伝送路の揺らぎに対する忠実度の影響を精査し, 現行の光通信網を介した量子ノード間制御への展開を図るものである.
1,2年目の成果を基に, クロスニコル型量子ドット結合型光ファイバーデバイスの開発を継続し, 偏光選択性, 透過率特性, および作製歩留まりの向上に向けて, 二重ワイヤーグリッド構造の最適化と作製工程の最適化を実験と数値シミュレーションを組み合わせて実施した結果, 偏光選択性の指標である消光比を4桁程度まで向上させることに成功した.
単一光子と真空場のエンタングルメントを媒体としたシングルモードテレポーテーションの実験系の構築に着手し, 自由空間系での光学系を用いて原理検証を実施した. この際単一光子生成源として用いた単一半導体量子ドットの光子生成レートは数十kHzであるため, 光子統計性の取得には数時間程度の実測時間が必要であったため, 実験系自体の位相揺らぎの抑制方法の確立が必要となり, これまでのパッシブな位相安定化に加えて、アクティブな位相安定化機構を導入して安定化を図り, 数時間に及ぶ安定性を確保した.
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