研究課題/領域番号 |
20H02572
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
|
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
中西 勇介 東京都立大学, 理学研究科, 助教 (50804324)
|
研究分担者 |
末永 和知 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00357253)
劉 崢 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 上級主任研究員 (80333904)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
|
キーワード | ナノチューブ / 遷移金属カルコゲナイド / MoS2 / ナノワイヤー / ナノリボン / テンプレート合成 / 電子顕微鏡 / インターカレーション / 化学気相成長 / 多機能造影剤 / カイラリティー / ナノ空間 / 無機ナノチューブ / テンプレート / 一次元物質 / カーボンナノチューブ / 窒化ホウ素ナノチューブ / 原子層物質 / 気相反応 / 原子分解能電子顕微鏡 |
研究開始時の研究の概要 |
遷移金属カルコゲナイド(TMC)は構造・組成の多様性に富んだ物質群であり,新機能の宝庫である。特にサブナノメートル径の一次元物質(ナノワイヤー・ナノリボン・ナノチューブ)は特異な構造自由度を兼ね備え,ナノカーボンを超える多彩な物性・機能が期待されている。しかし,一次元物質の構造制御は難しく,実験研究は進んでいない。そこで本研究では応募 者らが長年培ってきた「ナノ試験管」を用いた鋳造反応と原子レベル電子顕微鏡法により,これらの未踏ナノ物質の精密合成・構造決定に挑む。さらに,構造が規定された試料の分光測定により多彩な電子状態を実証し,カーボンナノチューブに続く新たな一次元物質の創出を目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究では、カーボンナノチューブなどのナノ空間を利用した鋳造反応により、バルクでは不安定な遷移金属カルコゲナイドの一次元物質(原子細線)を合成し、その構造・物性を解明する研究に取り組んだ。ナノチューブの内部空間や表面をテンプレートに用いることにより、Mo6Te6やW6Te6のナノワイヤー、MoS2をはじめとするナノリボンや単層ナノチューブの合成に成功し、電子顕微鏡観察によって幾何構造やダイナミクスを明らかにした。特にナノワイヤーに関しては光吸収やラマン散乱などの光学特性を解明した。高収率合成の手法も確立し、物性研究、機能開拓を進めるための基盤技術を構築することができた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって構造が精密に制御された原子細線の新たな合成手法が確立した。この合成技術を基盤として物性研究、機能開拓を進めることにより、量子閉じ込め効果や一次元輸送現象、偏光特性などの基礎物理の理解の深化、新たな構造・原理をもつ電子デバイスの創成などへ結びつくことが期待される。
|