研究課題/領域番号 |
20H02577
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
田中 大輔 関西学院大学, 理学部, 教授 (60589399)
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研究分担者 |
猪口 明博 関西学院大学, 工学部, 教授 (70452456)
桐谷 乃輔 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (80568030)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | MOFs / 機械学習 / 半導体 / 金属-有機構造体(MOF) / 材料探索 / MOF / 金属-有機構造体 / マテリアルズインフォマティクス / 低次元半導体 |
研究開始時の研究の概要 |
多くの金属-有機構造体(MOF)では、構造の節にあたる部位は複核金属クラスターやその連結構造から構成されている。それらの構造の次元性は多岐にわたり、MOF結晶を無機半導体ナノ構造の集積材料と見做せば、通常のナノ構造体の凝集では実現不可能な多様な集積構造を構築できる。本研究では、研究代表者が開発したマテリアルズインフォマティクスに基づくMOFの合成条件探索技術を駆使し、種々の金属イオンとカルコゲン元素から成る半導体の部分構造を含んだ「低次元半導体集積MOF」の合成法を世界に先駆けて確立する。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、MOFの骨格を低次元半導体の周期構造と位置付けて新規材料を開発し、その構造と物性の相関を明らかにすることを目指した。特に、合成が極めて困難な硫黄を配位原子とした新規配位高分子を開発するために機械学習を活用した新たな合成法を開発した。さらに、上記の多様な手法を駆使して、金属-硫黄ネットワーク(-M-S-)nを構造中に有する様々な配位高分子の合成に多数成功した。これらの開発した含硫黄配位を低次元半導体集積構造と見なし、その光半導体特性や電気化学特性を評価して、二酸化炭素還元光触媒特性、二次電池電極材料、光応答デバイスとしての機能を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来、MOFはワイドバンドキャップを持つ絶縁体と考えられており、その用途は分離材などの吸着材料に限定されていた。本研究課題では、研究代表者が開発した種々の含硫黄MOFの半導体物性を評価することで、低次元半導体と有機分子の複合周期構造を利用した高機能性材料開発への道を切り開いた。また、研究代表者はMOFのハイスループット合成評価システムと機械学習の手法を融合した、効率的な合成条件探索法を世界に先駆けて確立し、合成が困難とされてきた含硫黄低次元半導体構造を有する新規MOFの合成に既に複数成功した。これにより、従来困難であった難結晶性MOFの結晶化機構解明と合成法確立を実現した。
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