研究課題/領域番号 |
20H02578
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
玉井 尚登 関西学院大学, 理学部, 教授 (60163664)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2020年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | 半導体量子ドット / 半導体ナノプレートレット / 青色発光 / 多励起子過程 / オージェ再結合 / 界面エンジニアリング / フェムト秒分光 / キャリア素過程 / 励起子 |
研究開始時の研究の概要 |
青色領域に高い発光量子収率を持つ半導体量子ドットは,有機系よりも優れた特性を持つLED材料としてその開発が期待されている。本研究では,新規コロイド合成法を用いてコアとなる紫外~青色領域に発光を示す質の高いZn系およびGa系半導体量子ドット(CQDs)を合成すると共に,界面エンジニアリングの手法によりポテンシャル勾配を制御した,別の化合物半導体をコアの周りに接合したコアシェルCQDsを合成する。さらに,種々の超高速時間分解レーザー分光により,青色発光コアシェルCQDsの電子や正孔の振る舞いを解析する事により,青色発光CQDsの基本的な光学特性を解明しCQD-LED開発の基盤とする。
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研究成果の概要 |
質の高い青色領域の半導体量子ドット(CQDs)の開発を目指して,種々の材料を用いCQDsのコロイド合成を行った。励起子素過程の解析のため,紫外領域まで測定可能なフェムト秒分光法を開発した。青色領域のCQDsとして,短鎖アルキル基を持つ亜鉛源から発光量子収率の高いZnSe CQDsを合成できた。また紫外域に発光を持つ一次元量子閉じ込めZnSe NPLsと,CdSe NPLsのカチオン交換によりZn系Cd1-xZnxSe青色発光NPLsを合成した。青色発光CQDsとNPLsの励起子ダイナミクスをフェムト秒分光により解析し,オージェ再結合などの多励起子相互作用と粒径および組成の関係を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
青色領域に発光を示す半導体CQDsは,次世代半導体EL材料の素材として期待されており,質の高いCQDs合成が重要である。本研究では種々の青色発光CQDsのコロイド合成を試み,短鎖アルキル基を持つ亜鉛源を用いると質の高いCQDsが得られること,発光バンド幅の狭いZn系Cd1-xZnxSe青色発光NPLsをCdSe NPLsのカチオン交換により合成できることを示した。また,多励起子の関与するオージェ再結合やホットキャリア緩和,ZnSe CQDs発光の温度依存性を解明した。これらの研究は,青色発光半導体ナノ結晶の基本的な光学特性の解明だけでなく,LED開発に於いて重要な基盤となる。
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