研究課題/領域番号 |
20H02586
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28040:ナノバイオサイエンス関連
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研究機関 | 基礎生物学研究所 |
研究代表者 |
亀井 保博 基礎生物学研究所, 超階層生物学センター, RMC教授 (70372563)
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研究分担者 |
野中 茂紀 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究, 生命創成探究センター, 准教授 (90435529)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
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キーワード | 温度 / 熱 / イメージング / 温度計測 / 局所加熱 / 熱ショック応答 / HSF / 赤外レーザー / 単一細胞 / biothermology / バイオサーモロジー / 熱動態解析 / 高速イメージング / 分子進化 |
研究開始時の研究の概要 |
生命科学で扱いが曖昧な物理量として「温度(熱)」がある。数年前から「細胞内に温度分布がある」との報告がある一方で物理的に「ありえない」との疑義も上がっている。細胞内での熱の振舞いを理解するためには、細胞内の熱伝導率を知る必要がある。そこで、本研究では赤外レーザーを用いて細胞内局所の加熱を行い、その摂動による熱拡散を高速温度イメージング技術で捕捉する。そして、分子動力学シミュレーションで細胞内熱伝導率マップを作成し、細胞が熱をどのように利用しているかの可能性を検討する。
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研究成果の概要 |
生命科学で扱いが曖昧な物理量としての「温度(熱)」が、生命にとってどういうものであるかを理解することが本研究の目的である。細胞内にある生体物質の熱伝導率を知ることを通じて、生命がどのように熱を活用あるいは対処しているかを考える。その目的を達成するため、本研究では赤外レーザーを用いて細胞内局所の加熱による摂動を使って熱拡散をイメージング技術で捕捉した。温度計測には、協力者である永井教授(大阪大学)との共同研究で新規温度計測用蛍光タンパク質プローブを開発した。またそれを発現する培養細胞系統を使って加温実験を行い、熱伝導に関して解析により細胞質の熱伝導率を求め論文として公表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで基礎生物学分野で手を付けられていなかった温度や熱を議論するための基盤的なデータを収集することのできる計測法がある程度確立できた。今後より詳細に生体物質の熱特性データを集めることで、生物がどのように熱を活用あるいは、温度に対して適応して来たのかを議論できるようになり、生物ならびにその進化をより深く理解できるようになると思われる。
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