研究課題/領域番号 |
20H02590
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28050:ナノマイクロシステム関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
柏木 隆成 筑波大学, 数理物質系, 講師 (40381644)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2020年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 高温超伝導 / ジョセフソン接合 / テラヘルツ波 / 単結晶 / 高温超伝導体 / 固有ジョセフソン接合 / テラヘルツ波発振器 / 交流ジョセフソン効果 / Bi2212単結晶 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,高温超伝導体 Bi2212単結晶を用いたテラヘルツ(THz)波発振器の高出力・狭線幅化の実現を目指す。この波発振器の特筆すべき特徴は,0.1 ~ 15 THzまでを1つの発振器で原理的に発生できる点である。これは,この材料に固有の原子スケールで制御された多重ジョセフソン接合における「交流ジョセフソン効果」による。本研究では,この結晶材料の最適化,発振素子のアレイ化により,ミリワット級の発振性能の実現を目指す。さらに,高温超伝導単結晶を用いたテラヘルツ波検出器の開発なども行う。
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研究成果の概要 |
本研究では,高温超伝導体Bi2212単結晶を用いたテラヘルツ波発振器の高出力化と狭線幅化に向けて,主に結晶材料とデバイス特性の関係について詳細に調べた。その結果,Bi2212単結晶のBiとSr比を調整すると,結晶中の過剰酸素を調整するための条件が大きく変化することが明確になった。また,結晶中の過剰酸素が多くなるように調整した結晶では,デバイス化の際に結晶表面に金属蒸着膜を作製した際に結晶表面の酸素量が変化することが明確になった。このような材料特性の変化は,デバイス特性にも直接反映されていることを確認した。このような点から,デバイス作製に必要な結晶材料の指針を本研究で得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた成果は,これまで高温超伝導体Bi2212単結晶を用いたテラヘルツ波発振素子としてあまり細かな点が調べれていない材料特性の傾向を捉えることができた点で学術的意義がある。またその材料特性とデバイス特性の相関についてもある程度の傾向を捉えることができた点も学術的に新しい情報を示すことが出来た。また,テラヘルツ帯の電磁波は,今後益々発展が期待される情報化社会や高度なセキュリティー社会において欠かすことができない。本研究成果は将来的にこのような分野の発展にフィードバックすることが強く期待できる点において社会的意義がある。
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