研究課題/領域番号 |
20H02623
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29020:薄膜および表面界面物性関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
倉橋 光紀 国立研究開発法人物質・材料研究機構, マテリアル基盤研究センター, 主席研究員 (10354359)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 表面 / 酸素分子 / 配向 / ステップ / スピン / 水素分子 / 回転状態 / 量子状態 / 回転 / 酸素 / 水素 |
研究開始時の研究の概要 |
表面への分子吸着過程は触媒反応素過程として重要であり、分子の配向や内部量子状態(回転、振動等)の影響を強く受ける。これらの影響は、一部の分子/平坦表面の系に対しては詳しく研究されているが、触媒活性点として重要なステップ・キンク等の非平坦構造における吸着に対してはよく理解されていない。本研究では、量子状態選別O2、H2ビームを用いたステップ等における配向・回転制御した反応実験を実現し、これらの問題解決を目指す。
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研究成果の概要 |
触媒表面に存在するステップ等の非平坦構造は反応活性点として重要であるが、非平坦表面への分子吸着過程に関する研究は少なく、特に気相分子の配向がステップでの吸着および反応過程に与える影響はよく理解されていない。本研究では、回転角運動量と電子スピンの向きをよく定義できる単一量子状態選別O2分子ビームをシート状に微細化し、ステップ密度に面内分布のある曲面研磨結晶上を走査する方法により、配向に依存したO2吸着、触媒CO酸化反応特性のステップ密度依存性を明らかにした。また、六極磁子法により生成した核スピン偏極オルト水素分子ビームを用いた吸着、散乱、脱離実験を行える装置の開発を進めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
入射O2分子の配向・運動エネルギー等のパラメータを制御した触媒反応特性をステップ密度の関数としてモニターする手法は、高指数面を用いる方法では容易でないステップとテラスの寄与の分離、活性化吸着と間接過程の寄与の分離を可能にするため、今後、様々な試料におけるステップに由来する反応過程の分析に役立つと予想される。観測されたステップとテラスの反応特性の違いや、ステップが隣接テラスに与える影響に関する知見は新奇で重要な効果と考えている。微細な量子状態選別分子ビームを試料上で走査する方法は、面内で膜厚等のパラメータが変化する様々な試料にも応用可能で測定の効率化にも貢献できる。
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