研究課題/領域番号 |
20H02626
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29020:薄膜および表面界面物性関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
中村 優男 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, 上級研究員 (50525780)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
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キーワード | シフト電流 / 光電変換 / ハライド / 強誘電体 / 分子線エピタキシー / 薄膜 / ハライド強誘電体 / シフト電流光電変換 |
研究開始時の研究の概要 |
強誘電体を含む空間反転対称性の破れた構造を持つ物質は、外部バイアス無しにシフト電流と呼ばれる光電流を発生する。シフト電流は格子欠陥の影響を受けにくい低エネルギー散逸電流であり、高速の応答性やバンドギャップを超える電圧出力など従来型の光電変換素子にはない優れた特性を持つことが知られている。本研究では、可視光に強い応答性を持つハライドの強誘電体の高品質薄膜の成膜技術を確立し、その薄膜を用いた光電変換デバイスを作製してシフト電流応答の持つ優れた特性を実証する。
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研究成果の概要 |
空間反転対称性の破れた物質では、シフト電流と呼ばれる量子位相に駆動される光電流が発生する。しかし、薄膜デバイス構造でのシフト電流の実証例はこれまで皆無であった。本研究では、大きな自発分極と可視光域で強い光吸収を持つハライドの強誘電半導体をターゲットとし、薄膜試料でのシフト電流による光電変換を実証した。まず、分子線エピタキシー法よって分極軸の揃ったハライド強誘電半導体の高品質薄膜の作製に成功した。この薄膜を光吸収層とする光電変換素子を作製し、可視光照射下での光起電力を測定した結果、シフト電流の発生を観測することに成功し、その電流の大きさがバルク試料の場合よりも数桁も増強されることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、エピタキシャル薄膜におけるシフト電流応答の実証を行った。トポロジカルな起源を持つシフト電流は、格子欠陥によるキャリアの散乱の影響を受けにくく、パルス光に対して非常に高速の応答性を示すことに加えて、バンドギャップを超える高い電圧出力が可能という特性を持つことから、革新的な光電変換素子の動作原理として期待されている。本研究の成果によって、シフト電流による光電変換の薄膜デバイス動作の研究が今後発展していくことが期待される。
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