研究課題/領域番号 |
20H02647
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 俊一 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (30162431)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2020年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | レーザーナノ加工 / レーザー加工 / 電子線回折 / 電子レンズ |
研究開始時の研究の概要 |
電場や磁場を用いる電子レンズは、レンズ固有の収差が大きい上に、電磁場の不安定性に基づく収差も加わるため、開口角を小さくする必要がある。そのため、光学顕微鏡で使用されるような大きな開口角を持つ分解能の大きなレンズの製作が困難であった。本研究では、ワンショットレーザー干渉加工によって半導体薄膜に同心円パターンを形成し、光学的レンズと同等の性能を持つ薄膜電子レンズの作製プロセスの基盤を確立する。
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研究成果の概要 |
全ての物質は、粒子と波の両方の性質を有している。波としての性質を最も有効に活用されている代表例は光である。波には回折という現象があるが、現代の光技術はその回折限界に達している。一方、電子波に対する技術開発は発展途上であり、電子の波としての性質を最大限には活用できていない。本研究では、電子波に対して、その回折限界に迫る回折素子を実現するための作製技術の開発を行った。具体的には、ほとんどの電子が透過できる薄膜材料をナノ加工できる技術開発に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では厚さが数10nmの自立した薄膜のレーザー加工を実現した。この厚さでは、ほとんどの電子が透過できるようになるため、回折素子としての効率が格段に向上することが期待できる。また、光の運動量は極めて小さいため、代表的なナノ加工法である集束イオンビームに較べると、加工ダメージが小さいという利点がある。さらに、加工は1パルスのレーザー照射だけで十分であり、原理的には1秒間に10000個以上の加工が可能となる。
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