研究課題/領域番号 |
20H02671
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分31010:原子力工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
関根 由莉奈 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 物質科学研究センター, 研究副主幹 (00636912)
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研究分担者 |
山田 鉄兵 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (10404071)
南川 卓也 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 先端基礎研究センター, 研究職 (30370448)
松村 大樹 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 物質科学研究センター, 研究主幹 (30425566)
深澤 倫子 明治大学, 理工学部, 専任教授 (40409496)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2020年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
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キーワード | 吸着剤 / 廃棄物利用 / 元素回収 / 表面科学 / 食品廃棄物 / 放射線核種 / 廃棄骨 / バイオアパタイト / 吸着材 / 食品廃棄豚骨 / アパタイト / サステイナブル / ハイドロキシアパタイト / 構造制御 / シミュレーション / EXAFS |
研究開始時の研究の概要 |
放射性廃棄物の安全かつ低コスト処理法の確立は、原子力分野における重要な課題の一つである。産業や鉱山開発において発生する放射性元素種や汚染環境は多岐にわたり、各々に適した処理・処分法の確立が強く求められる。本研究では、家畜骨を原料とするバイオナノアパタイト界面を活用して、陽・陰イオン性を含む様々な元素へ適用可能なグリーン・サステイナブルな環境浄化材料及びシステムを実現することを目的とする。
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研究成果の概要 |
有害元素の回収及び拡散防止技術の開発は重要な研究の一つである。本研究では、骨由来アパタイト(Bio-HAP)が有する元素吸着性能や応用性を評価して材料実現に繋がる成果を得た。食品廃材として排出されている豚骨や鶏骨等をNaHCO3水溶液に浸漬させて炭酸処理を施し、Sr等に対する吸着性能を評価したところ、炭酸Bio-HAPは既存の材料と比べて極めて高い吸着能を示すことを明らかにした。炭酸処理によりBio-HAP上にCa欠損サイトが高効率で形成したことで優れた吸着性能が発現したことを明らかにした。また、この炭酸Bio-HAPは高い元素選択性を持ち、優れた吸着剤として応用可能である結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
廃材である食品廃棄骨を原料にして極めて高性能な吸着剤を開発した。本研究成果は、食品廃棄物処理及び有害元素回収、両方の社会課題の解決に繋がるものである。学術的には、固液界面における溶解析出反応の利用をして、浸漬法により水系溶液中で高効率にCa欠損アパタイト結晶を形成させ、吸着効率を飛躍的に向上させることに成功した。天然ゼオライトの吸着性能を上回る安価で簡易に出来る吸着剤は今まで存在せず、画期的な発見となった。本研究成果はプレス発表等を通じて社会に積極的に周知し、産官学連携の構築に基づき、科学を社会課題解決に活かす試みに取り組んでいる。
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