研究課題/領域番号 |
20H02680
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分31020:地球資源工学およびエネルギー学関連
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
田中 久仁彦 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (30334692)
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研究分担者 |
荒木 秀明 長岡工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (40342480)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2020年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | 環境調和半導体 / 薄膜太陽電池 / 半導体光物性 / 発光スペクトル / 発光分光 / 欠陥準位 / カルコゲナイド / 有毒元素・レアメタルフリー / 銅カルコゲナイド / Cu2SnS3 |
研究開始時の研究の概要 |
Cu2Sn1-xGexS3(CTGS)薄膜太陽電池はCu削減, Na添加で効率改善することが知られている.しかし,Cu削減,Na添加で生じた欠陥がどのように高効率化,効率低下に寄与しているのかは不明である.そこで,本研究では,Na添加/無添加のCTGSにおいてCu添加量を変化させたCTGSからの光励起発光スペクトルを分析することで高効率化のために導入すべき欠陥,排除すべき欠陥を明らかにする.この結果を基にCTGS薄膜の欠陥を積極的に制御することで,高効率・有毒希少元素フリー・環境調和薄膜太陽電池を実現する.
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研究成果の概要 |
Cu2SnS3(CTS)、Cu2Sn1-xGexS3(CTGS)を光吸収層とする太陽電池は高効率・有毒希少元素フリー・環境調和・低コスト太陽電池となりうる。しかし、現状のCTS, CTGS太陽電池の発電効率は理論効率よりはるかに低い。そこで,効率改善の指針を得るために発光分光により効率低下・効率改善に寄与する欠陥の検討を行った。発光分光より明らかになった欠陥は室温より浅く効率低下要因にはならないこと、キャリア供給源となり効率改善に寄与する可能性があること、Ge含有量により浅い欠陥の深さがほとんど変わらずCTS、CTGSは太陽電池光吸収層材料として優れていることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Cu2SnS3(CTS)、Cu2Sn1-xGexS3(CTGS)は太陽電池光吸収層材料として注目されているものの、太陽電池素子作製の研究が中心であり発電効率に大きな影響を与える欠陥の研究はあまり進んでいない。特に発光分光観測による欠陥の解析はほとんど行われていない。本研究では発光分光により発電効率に影響を与える欠陥に関する知見を新たに得ることができた。したがってCTS、CTGS薄膜太陽電池の高効率化に対する有益な情報を提供できたといえる。
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