研究課題/領域番号 |
20H02689
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
淺川 雅 金沢大学, 物質化学系, 准教授 (90509605)
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研究分担者 |
生越 友樹 京都大学, 工学研究科, 教授 (00447682)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
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キーワード | 原子間力顕微鏡 / 疎水性相互作用 / 水和構造 / 局所水和構造 |
研究開始時の研究の概要 |
疎水性相互作用は分子間に働く相互作用のひとつである。水中で働く特殊な相互作用であり、疎水性分子構造の周囲に形成された水分子のネットワーク構造が重要であると理解されている。しかし、その水分子ネットワーク構造を直接観察することがあらゆる計測手法を用いても難しいため、その理解は十分ではない。そこで本研究では原子レベルで先鋭化された探針を用いて局所構造を観察する原子間力顕微鏡と呼ばれる計測方法を用いて疎水性構造の周囲に存在する水分子ネットワーク構造を可視化することを目指す。得られた構造情報から疎水性相互作用を理解し、新規材料開発へ発展させる。
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研究成果の概要 |
3次元走査型AFMを用いて固定化イオンの密度を変化させた疎水性平面モデルの水和構造を可視化でき、疎水構造とイオン密度・イオン配置が水和構造に与える影響を明らかにした。さらに疎水性空間モデルとして、新たにテトラポッド型分子の自己集合構造や環状分子のナノ空間の水密度に起因する特徴的な引力分布を定量的に議論できるようになった。疎水性構造とその周辺の水和構造を1分子スケールで可視化できるようになり、疎水性相互作用の増強・抑制メカニズムの理解を進展させることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
疎水性相互作用は化学・材料・生物・医療などざまざまな分子システムにおいて重要な相互作用であると考えられており、その分子スケールメカニズムの理解は極めて重要である。本研究の推進により進展した疎水性相互作用と局所水和構造の関係性を理解することはこれらの基礎研究・産業応用のあらゆる分野にも貢献する成果であり、学術的・社会的な両面で意義があると考えられる。3D-AFM手法で得られる微視的理解は実際の材料・分子システムの性能向上に向けた精密分子設計に貢献できる。
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