研究課題/領域番号 |
20H02691
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
蔡 徳七 大阪大学, 大学院理学研究科, 講師 (20273732)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2020年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
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キーワード | 分子の配向制御 / 光解離 / ベクトル相関 / 光吸収の遷移モーメントの方向 / 反応分岐比 / 分子配向制御 / 分子のアライメント制御 / 遷移状態 / 直接解離 / 二次的生成過程 / 生成物の散乱分布 / イソハロエタン / 六極不均一電場 / 散乱分布 / ハロタンの光解離 / 2次元イメージング法 / 反応制御 / 反応遷移状態 / ホモキラリティー |
研究開始時の研究の概要 |
化学反応は始状態から遷移状態を経て生成系へ至る。ここで反応遷移状態における励起化学種の構造は生成物へ至るまでの反応速度や反応分岐比を決定する重要な因子である。本研究では、衝突前の分子間相対配向を制御することで遷移状態における励起種の立体構造を制御し生成系へ至る反応経路の追跡から「反応分岐発現機構の解明」を目指す。六極不均一電場を用いてハロタン分子の配向状態を選別する。一方、偏光レーザーにより励起CO(a)分子のアライメント状態を制御する。両方の分子配向を規定し、反応物の初期相対配向と競争的に生成する生成物の反応分岐比の相関から生成系へ至る反応経路と反応分岐の発現機構の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
六極不均一電場と均一電場を組み合わせることでイソハロエタン分子の配向状態を実験室系に対して選別することに成功した。配向状態を規定した条件下で、234nmの光解離について調べた。生成物の散乱分布の結果から、Br原子生成は直接解離で生成する一方で、競争的に生成するCl原子は長寿命の励起状態から生成することが分かった。分子の双極子モーメントとレーザー偏向ベクトルとの相関から分子が光を吸収する遷移モーメントの方向を実験的に決定した。BrとCl原子生成のベクトル相関を求めたところ、両者は一致した。この結果は両方の生成物は同じ励起状態を経由して生成していることを示すものであった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分子の配向状態を規定した条件下で反応を追跡すれば、反応機構の詳細な解明だけでなく、競争的に生成する生成物の反応分岐比の制御が可能となる。今回、分子の配向状態を規定した条件下で光解離により競争的に生成する生成物の散乱分布を測定した。分子の双極子モーメントの方向とレーザー電場ベクトルとのベクトル相関から分子が光を吸収した後の励起状態へ至る遷移モーメントの方向を実験的に初めて決定することに成功した。本研究手法を用いれば、競争的に生成する生成物のそれぞれの生成機構について明らかにすることが可能であり、長寿命励起状態を経由した光励起の遷移モーメントの方向も決定することが可能である。
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