研究課題/領域番号 |
20H02702
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
山根 宏之 国立研究開発法人理化学研究所, 放射光科学研究センター, 客員研究員 (50402459)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
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キーワード | 接着 / 高分子 / 複合材料 / 化学結合 / 軟X線顕微鏡 / 界面 / 軟X線顕微鏡 / 化学イメージング / 接着界面 / 軟X線イメージング / 放射光 / 顕微軟X線分光 / 軟X線分光 / プラズマ処理 / 軟X線顕微分光 |
研究開始時の研究の概要 |
物質と物質の「接着」は古来より用いられてきた接合技術で、分子レベルからマクロレベルまでの幅広い物理的・化学的現象が関与する。しかしながら、接着強度を決定づける分子レベルでの接着メカニズムは未だ明らかになっていないのが現状である。 本研究では、接着界面における物理的・化学的状態の可視化に挑む。放射光軟X線の元素・官能基選択性を駆使した顕微分光測定を適用することで、分子レベルでの接着メカニズムを明らかにする。これにより接着界面の学理を確立するとともに産業界への貢献を目指す。
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研究成果の概要 |
高分子系複合材料の軽くて強い特長を活かしきる組立技術として接着が期待されている。接着メカニズムにはマクロスケールから分子レベルに至る様々な物理・化学現象が関与し、マクロな視点の接着界面の研究については多くの知見が蓄積されてきた。一方、接着強度に大きく影響する分子レベルの接着メカニズムの理解は限定的である。 本研究課題では、放射光を用いた軟X線顕微鏡を接着界面観察に適用し、接着界面の物理的・化学的状態の可視化に取り組んだ。その結果、サブμmレベルの複雑な界面構造、官能基分布、分子レベルでの共有結合形成など、接着メカニズムにおけるマルチスケール現象の観察に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
様々な工業製品の実装において接着は製品の性能や寿命を決める問題として広く認識されている。本課題で得られた研究成果を実験を実施したSPring-8を通じてプレスリリースを行った結果、様々な企業から本研究で確立した方法論についての問い合わせを受けている。このプレスリリースの内容は工業系の商業誌「月刊JETI, 2023年5月号」でも紹介されている。さらに、各種学会での招待講演の依頼もきており、学術的にも社会的にも波及効果のある成果が得られたと考えている。
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