研究課題/領域番号 |
20H02730
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
松永 茂樹 北海道大学, 薬学研究院, 教授 (50334339)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
|
キーワード | 不斉合成 / 不斉触媒 / C-H官能基化 / 遷移金属触媒 / キラル酸 / キラル塩基 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究計画では、アキラル第9族金属触媒+キラル酸触媒系の深化と適用範囲拡張を目指し、「不斉C-H官能基化における高度な立体制御と高い反応性の両立を実現する触媒設計コンセプトの確立」に挑む。3年間で3つの戦略、(i)アキラルCp部への官能基導入、(ii) キラル求核触媒との協働系、(iii) 新規キラル酸の活用、に取り組み、幅広いC-H官能基化反応に対し不斉化が実現可能なキラル触媒を創出する。
|
研究実績の概要 |
初年度に順調に成果のあった、3項目の研究内容について、継続して以下を実施した。 (i)アキラルCp部への官能基導入について:初年度に見出したアミドユニットをアキラルCp部に導入したアキラルなロジウム触媒とキラルカルボン酸とのハイブリッド化による立体制御について、アミド部とキラルカルボン酸部との間の相互作用様式を量子化学計算を駆使した解析によ理、ロンドン分散力の重要性について明らかとした。解析に基づく触媒最適化を実施した。 (ii) キラル求核触媒との協働系について:キラル求核触媒を単一のキラル源としたCーH官能基化における立体制御についての検証の結果、Benzotetramisole触媒の誘導体のうちセレン元素を有するものが最適であることを初年度に確認した。2年目は、細かな条件検討を行い、結果、アシルフルオリドの低速添加、および、ロジウム触媒とキラル求核触媒の量比の最適化により最高99:1erにて生成物が得られることを確認した。さらに基質適用範囲の検討を行い、論文投稿を行った。最終年度に論文改訂のための追加実験を実施し、論文公表を完成させる見込みとなった。 (iii) 新規キラル酸の活用について:初年度は、新しい分子骨格を有するキラルカルボン酸として擬似C2対称性を有するキラルカルボン酸の創出に成功した。2年目は、新規に創出したキラルカルボン酸の有効性を実証するために、ルテニウムおよびコバルト触媒への適用を行った。特に、生物活性化合物の設計に有効なスルホキシイミンの不斉非対称化について集中的に検討を行い、ルテニウムについてはスルホキシイミンのアルキル化に対して有効性が確認され、論文公表を行なった。また、コバルトについては、スルホキシイミンのアミド化に有効であった。最終年度での論文公表に向けた取り組みにつながる成果を得ており、順調に進んでいる。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画に沿った実施が非常に順調に進んでいる。最終年度に問題なく成果の取りまとめができる目処が立っている。
|
今後の研究の推進方策 |
成果取りまとめの論文投稿にこぎつけており、最終年度は、論文査読コメントに対応する修正実験を実施し、成果公表を実施する。
|