研究課題/領域番号 |
20H02743
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 熊本大学 (2022) 九州大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
井川 和宣 熊本大学, 大学院先端科学研究部(理), 教授 (80401529)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2020年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
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キーワード | キラルケイ素分子 / 不斉合成 / 生物活性分子 / シラシクロペンタン / 立体特異的変換 / キラルシラジヒドロイソベンゾフラン / 求核置換反応 / 立体化学経路 / 精密合成 / 生物活性 / ケイ素不斉 / キラルシラオキサン / ナトリウムチャネル / 有機合成化学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,「ケイ素ゆえの物性や反応性」に立脚した精密合成法を開発し,またそれを応用して特異な生物活性を有するキラルケイ素分子を設計,合成することを目指す.より具体的には,キラルケイ素分子の精密合成法開発として1)高反応性キラルケイ素分子の立体化学挙動の理解と制御,2)複雑なキラルケイ素分子の合成に有用なケイ素不斉合成素子の開発,に取り組む.その後,それらの精密合成法を応用して,キラルケイ素生物活性分子の創製を目指す.具体的には,1)生物活性を有するシラシクロペンタンの合成とその構造活性相関,2)生物活性キラル天然物のケイ素アナログの不斉全合成を目指す.
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研究成果の概要 |
本研究ではキラルケイ素分子の汎用的かつ効率的な不斉合成法としてシラシクロペンテノールの立体特異的な変換や環拡大転位の開発を行った.また,新規キラルシラカルボン酸誘導体の不斉合成に成功するとともに,高い反応性を有するシラジヒドロイソベンゾフランを設計し,その求核置換反応が立体特異的に進行することを明らかにした.さらに,本研究の過程においてナトリウムチャネルに対して強力に作用するアミノシラシクロペンタンを新たに開発することに成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来,高い活性や機能を有する医薬品や機能性分子の開発を目的として不斉炭素を有するキラル炭素分子の不斉合成法が数多く開発されている.これに対して本研究では不斉ケイ素を有するキラルケイ素分子の効率的かつ実用的な不斉合成法の開発を行った.キラルケイ素分子は自然界に存在しない人工キラル分子であり,ケイ素の特性を活かした新しい医薬品や機能性材料としての利用が期待できる.本研究では多様に官能基化されたキラルケイ素分子の不斉合成法を開発するとともに,新たな生物活性キラルケイ素分子を開発することに成功した.
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