研究課題/領域番号 |
20H02747
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
矢田 陽 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 研究チーム長 (70619965)
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研究分担者 |
椿 真史 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究員 (80803874)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2020年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | 機械学習 / 転移学習 / 有機合成 / 触媒 / 触媒反応 / 収率予測 |
研究開始時の研究の概要 |
人工知能(AI)技術を活用するためには一般的には大量のデータが必要である。しかし、実験化学においてはコストや時間が掛かる実験を実施しなければデータが収集できないため、AIをいかに活用するかは重要な課題である。特に、触媒開発や反応開発等の新しい分子の創成が要求される分野では、少数のデータでいかに予測性能の高いモデルが構築できるかが重要となる。本研究では、有機化学や触媒化学分野において、少数データに対して予測性能の高い機械学習モデルを構築するための新しい方法論の構築に挑戦する。代表者の矢田と分担者の椿に加えて、研究協力者として永田賢二主任研究員 (物質・材料研究機構)を加えて本研究を実施する。
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研究成果の概要 |
本研究では、有機化学や触媒化学分野において、少数データに対して予測性能の高い機械学習モデルを構築するための新しい方法論の構築に取り組んだ。具体的には、まず、有機化合物の情報(入力)と量子化学計算値(出力)とを相関づけて、グラフニューラルネットワーク(GNN)による機械学習モデルを構築した。この機械学習モデルの最終中間層を取り出して触媒反応の収率や選択性などの予測モデルの入力として活用できることを明らかにした。また、本手法に活用可能な有機化合物の独自データベースの構築に取り組み、約6000の有機リン化合物のデータベースの構築に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、コストや時間が掛かる実験を実施しなければデータが収集できない実験科学において、少数のデータでも予測性能の高い機械学習モデルを構築するための方法論を提供するものである。大量のデータが収集できない分野は多岐に渡ると考えられ、本研究技術はそのような分野にも波及して幅広く応用されることが期待され、学術的および社会的意義は大きいと考えている。また、有機合成化学・触媒化学分野においても、新たなAIの活用方法を提供することで、新しい原理・原則の発見と化学の進歩につながると同時に、本研究代表者が目指す触媒の自動発見に向けて大きく前進すると期待している。
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