研究課題/領域番号 |
20H02755
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大洞 光司 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (10631202)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | 再構成ミオグロビン / 水酸化 / アミノ化 / 分子動力学計算 / 合理的設計 / 人工酵素 / 生体触媒 / ヘム / タンパク質 / 物質変換 |
研究開始時の研究の概要 |
有用な物質を生み出す環境調和型の自在な物質変換を実現するために、立体選択的かつ位置選択的に反応に不活性な基質を官能基化する触媒の開発が求められている。本研究では、高活性な金属錯体とタンパク質マトリクスを組み合わせ、高活性かつ高選択性を達成する人工金属酵素を合理的に設計し、有用な人工金属酵素を開発する。 具体的には、疎水性空孔を有するタンパク質に、高い触媒能を示す活性中心となる金属錯体を挿入し、さらにタンパク質を遺伝子工学的に最適化することで、高活性で、高い立体・位置選択的にC-H結合を官能基化する人工金属酵素をめざす。また反応メカニズムや構造から詳細を明らかにし、設計法を確立する。
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研究成果の概要 |
本研究では、酸素貯蔵ヘムタンパク質であるミオグロビンに含まれる活性中心であるヘムを人工金属錯体に置換した人工金属酵素を調製し、その触媒活性を評価した。炭素-水素結合の水酸化やアミノ化に有用であることがわかり、またタンパク質への変異導入は選択性や活性を向上させることを明らかにした。特に分子動力学計算を用いた人工金属酵素設計法を確立した。今後、持続社会の実現に寄与する物質変換反応の新しい方針を示すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有用な化学物質を生産するためには優れた触媒が必要になる。しかしながら現代の生産プロセスでは様々な多段階合成とともに毒性の高い化学物質を経由する場合が多い。本研究では、次世代型の物質変換として金属イオンを含むタンパク質から構成される人工金属酵素を合理的に設計し、その性能を評価した。将来的には、必要な化学反応を水中、常圧、常温の温和な条件で自在な物質生産を担うコア技術を確立するための知見を得ることができた。
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