研究課題/領域番号 |
20H02769
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
井原 敏博 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (40253489)
|
研究分担者 |
勝田 陽介 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 准教授 (50632460)
北村 裕介 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 助教 (80433019)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
|
キーワード | RNAアプタマー / タンパク質間相互作用 / PPI / GFP / 進化分子工学 / アプタマー / アントラセン光二量化 / 発光性希土類錯体 / 競合反応 / 核酸コンジュゲート / 光制御 / 希土類錯体 / DNAサーキット |
研究開始時の研究の概要 |
極めて多様で複雑なタンパク質間相互作用(PPI)の研究に対応できる汎用の研究法の開発が望まれている。本研究では標的タンパク質に結合して関連するPPIと競合する核酸アプタマーを選択的に取得し、そのアプタマーを用いた標的PPIの新規 a)モニタリング、および b)可逆的制御法を提案する。DNA/RNAは化学合成が可能であるので安価であり、化学修飾により多様な機能を付与することが可能である。核酸化学を利用したPPI研究へのアプローチは前例がない。学術的価値は極めて高く、汎用の新規化学的アプローチによるPPI研究のさらなる活性化に資することができる。
|
研究成果の概要 |
タンパク質間相互作用(PPI)の研究の重要性は広く認識されており、この極めて多様で複雑な研究対象に対応できる汎用の研究法の開発が望まれている。本研究では標的タンパク質に結合して関連するPPIと競合する核酸アプタマーを取得し、標的PPIの可逆的制御法を提案する。取得した核酸アプタマーのスプリットGFP(モデルタンパク質)の再構成に与える影響を観察した。 アプタマーのKiは、μMオーダーであった。これらのアプタマーは細胞中で発現させ、同じ細胞中に共発現させたスプリットGFPの再構成も強く阻害することを確認することができた。この阻害能はアプタマーの相補鎖を導入することで可逆的に中和することができた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトの場合、約3万のタンパク質が存在し、その複合体は65万以上と言われているが、その主役である多くのタンパク質は未だその機能が解明されていない。疾病の原因となるタンパク質間相互作用(PPI)が特定できれば、そのPPIを調整することがその治療に繋がるため特定のPPIを阻害するタイプの分子を取得することが殆どの製薬の目標となっている。核酸アプタマーはいわゆる中分子のサイズであり、小分子にはできない浅く広いPPI面に結合することが可能である。本研究では試験管中だけでなく細胞中においてもアプタマーで標的PPIを阻害できたこと、さらに、アプタマーの相補鎖により阻害を中和できることを示すことができた。
|