研究課題/領域番号 |
20H02770
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪府立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
久本 秀明 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (00286642)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2022年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | イオン液体 / 色素液体 / ナノ粒子 / マイクロ分析デバイス / イオンセンサー / イムノアッセイ / フェルスター共鳴エネルギー移動 / 化学センサー / 機能性色素 / ナノエマルション / アルカリフォスファターゼ / 塩化物イオン / ナノオプトード |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、通常固体粉末状であることが常識だった高機能性変色色素分子自体を完全に液化して従来比数百倍の機能性色素を保持させた疎水性色素液体、「酵素応答性色素液体」・「イオン応答性色素液体」に基づく超高機能ナノ粒子を創成する。ここではこれまで未知であった超高濃度色素液体ナノ粒子の変色機構と従来型材料に対する優位性を実験的に明らかにし、我々が開発を重ねてきたタンパク・電解質等、多様な分析対象を検出できる1ステップマルチ診断デバイスに適用する。これは高コントラストな多項目変色情報のスマホ画像送受信に基づいた「高信頼性遠隔確定診断」につながり、高齢者支援社会構築に大きく貢献する。
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研究成果の概要 |
本研究では多様な色素液体を開発し、薄膜・ナノ粒子化して各種分析対象に対する応答性能を評価した。また、それらを活用した多様なマイクロ分析デバイスを開発した。その結果、これまで長い応答時間を余儀なくされたヘパリンに対する高速応答、蛍光性色素液体の特徴を生かしたドナー・アクセプター間エネルギー移動に基づく超高感度検出、アニオン応答機構の解明、酵素に対する高感度・高速応答、ナノ粒子化に伴うカチオンの高速応答等を実現した。また、インクジェット技術を活用したデバイス開発ではCRPやアニオン等、当初目的としていた物質の検出に加えて酵素阻害剤アッセイ系への適用など、新たな1ステップ評価系への適用も見出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、従来固体粉末であることが常識だった色素の液状化で、色素を用いる化学センシングに新たな方法論を多数生み出した点で学術的意義は極めて大きい。また、マイクロ分析デバイス化でもインクジェット技術の利用や試薬固定化の方法論開発、溶解プロセスの詳細検討など、実用的にも重要となる知見を多数生み出した。これらの知見は現在の診断デバイスの改良や、新たなデバイス開発の基礎となる知見であるため、社会的意義も極めて大きいと考える。
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