研究課題/領域番号 |
20H02771
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
安川 智之 兵庫県立大学, 理学研究科, 教授 (40361167)
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研究分担者 |
鈴木 雅登 兵庫県立大学, 理学研究科, 准教授 (60574796)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2020年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | 誘電泳動 / 細胞アレイ / ハイブリドーマ / 細胞融合 / 選択回収 |
研究開始時の研究の概要 |
病原体に特異的に応答するBリンパ球を選択,回収することにより,単一細胞レベルでの遺伝子と疾病の連関調査や,選択回収細胞によりモノクローナル抗体を大量取得することによる次世代の抗体医薬開発に貢献できる.本研究は,マイクロウェルアレイ電極を用いた超高速で簡便な細胞を操作する技術を基盤とすることにより,「標的の抗体を産生するB細胞を選択的にアレイ化する」,「標的の抗体を産生する細胞を識別する」,「異なる種類の細胞のペアを形成し融合する」および「捕捉された高機能性細胞を選択的に回収する」の一連の操作を可能とする細胞チップの開発を行う.
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研究成果の概要 |
誘電泳動を用いて脾細胞群から標的B細胞のみをマイクロウェル内に捕捉してアレイ化し有用細胞の選別を行った.ここでは,標的B細胞以外に微粒子を修飾し,誘電泳動挙動を変化させている.抗体分泌能を有する有用なB細胞の識別を行った.ウェルの底面または細胞表面に固定化した抗原を用い,細胞から分泌される抗体を捕捉した.捕捉抗体を蛍光ラベルすることにより個々の細胞の抗体産生能を簡便に評価できた.ウェルにB細胞とミエローマ細胞を捕捉し,非対称の電場パルスを形成すると細胞破砕を抑制した異なる直径の異種細胞融合ができた.ウェル選択的に負の誘電泳動を作用させることにより,標的抗体を産生するB細胞を選択的に回収できた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,大量数のリンパ球の中から,標的とする細胞のみを捕捉,捕捉細胞の機能評価,細胞融合,標的細胞の回収を,迅速で簡便に達成できるデバイスの開発を行った.これまでのウェルアレイを用いた細胞選択では,数十万個のウェルに候補の細胞を捕捉し,わずかに含まれる抗体産生細胞を蛍光計測するため非効率的であった.本法は非標的細胞を抗原固定化微粒子でラベル化し,標的細胞のみをアレイ化できるため,千ウェル程度で標的細胞を濃縮してアレイ化可能である.また,ウェルアレイを用いた高効率細胞融合,簡便で高スループットな捕捉細胞の選択的回収を可能にしたことから,迅速,簡便,高効率なハイブリドーマ形成法を構築できる.
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