研究課題/領域番号 |
20H02773
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
中井 泉 東京理科大学, 理学部第一部応用化学科, 教授 (90155648)
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研究分担者 |
由井 宏治 東京理科大学, 理学部第一部化学科, 教授 (20313017)
圦本 尚義 北海道大学, 理学研究院, 教授 (80191485)
寺田 靖子 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 分光推進室, 主幹研究員 (90307695)
阿部 善也 東京電機大学, 工学研究科, 助教 (90635864)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2020年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
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キーワード | 蛍光X線分析 / 放射光X線分析 / はやぶさ2 / 小惑星試料 / XAFS / リュウグウ / ラマン分光分析 / X線顕微鏡 / リュウグウ試料 / 化学組成分析 / 全岩組成 / 蛍光X線分析 / はやぶさ2 / 化学組成 / 全岩化学組成 |
研究開始時の研究の概要 |
昨年6月に地球から約3億4000万kmはなれた小惑星リュウグウに到着したはやぶさ2は、小惑星サンプルを採取し、地球に本年末に帰還する。JAXAのプロジェクトチームの一員として、我々はリュウグウ試料の化学組成を蛍光X線分析により決定し、太陽系の起源・進化の解明に寄与する情報の取得をめざしている。本研究では、分析条件の最適化を行い、来年の6月に実試料を分析しリュウグウの化学組成を正確に明らかにすることをゴールとする。同時にSPring-8の最先端の放射光X線分析も適用し、多角的な元素情報を取得する。後続の研究者へ試料を非破壊・無汚染で提供することも求められていることから難易度の高い分析である。
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研究成果の概要 |
小惑星探査機「はやぶさ2」が,地球に持ち帰ることに成功した小惑星リュウグウの微量粉末試料をWD-XRFにより精度良く全岩組成分析する技術を開発した。その結果、リュウグウの組成はIvunaタイプの炭素質隕石(CI Chondrite)の組成に類似していることがわかった。リユウグウ試料は水分の含有量が高いのが特徴で、水分量は,試料中の全酸素量を定量することで直接定量できることを示した。Cの定量分析はFP法が有効であった。ED-XRFではグラフェンを検出器の窓材とする新開発のSDD検出器の導入によりCの分析が可能になった。さらに高次元のデータの獲得を目指して、状態分析を導入した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
はやぶさ2が、リュウグウから持ち帰ることに成功した貴重な実試料を分析することができるので、起原の不明な隕石試料と比べて格段に高精度のデータがえられる。はやぶさ2により、小惑星の試料を地球に持ち帰ることに成功した夢とロマンのある試料の研究で多くの人の注目を集めた。このプロジェクトの成功により日本の宇宙科学技術の高さを世界に示すことが出来た。今回の化学分析は,人類初のC型小惑星物質の分析であり分析の学術的意義は大きい。
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