研究課題/領域番号 |
20H02777
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
寺崎 正紀 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (10363904)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 13,390千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 3,090千円)
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キーワード | 生態リスク評価 / 代謝変換 / 健康リスク評価 / 受容体毒性試験 / 体内動態 / 蓄積性 / 藻類生長阻害試験 / 生活関連物質 / 生態リスク / 臭素化体 / 非意図的物質 / 医薬・化粧品 / 生態毒性 / 臭素化パラベン / 一斉分析 / GC-MS / ハロゲン化体 / 生活排水 / 環境動態 / 生物蓄積性 / 構造活性相関解析 |
研究開始時の研究の概要 |
生活製品から生じる未規制の有機汚染物質を取り上げ、環境中の濃度、汚染物質の発生原因、野生生物への蓄積状況など水圏環境で進行する汚染過程を明らかにする。得られた知見をもとに、ヒトや野生生物への影響の大きさや今後の環境汚染の見通しを評価する。また今後の規制対象の必要性や代替物質の開発に有用な情報も発信する。
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研究実績の概要 |
今年度は体内への曝露を想定して、臭素化パラベン類18物質に対してラット肝S9存在下での受容体毒性試験を実施した。 はじめにエストロゲン受容体活性試験では二臭素化ベンジルパラベンに濃度依存的な活性が認められた。その活性はポジティブコントロールであるトランススチルベンの0.35倍であった。 つぎに甲状腺ホルモン活性試験では二臭素化ベンジルパラベンに濃度依存的な活性が認められた。その活性はポジティブコントロールであるテトラブロモビスフェノールAの0.053倍であった。 またAhR活性試験では一臭素化体(メチル、エチル、イソプロピル、イソブチル、セカンダリーブチルの各エステル)および二臭素化体(メチル、エチルプロピル、プロピル、イソプロピルの各エステル)に濃度依存的な活性が認められた。AhR活性はラット肝S9の非存在下での活性は知られていて、構造と活性の傾向はエステルの炭素数が増加するほど強い。一方、本研究で実施したS9存在下での結果はむしろ炭素数の少ないエステルに対して活性が検出された。これはS9による代謝変換生成物に強い活性があること示唆している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
代謝変換に関する毒性試験を予定通り実施することができた。また代謝に伴う毒性の変化について、新たな知見を得たため。
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今後の研究の推進方策 |
今年度明らかにした代謝変換活性物質について、構造決定を進めるとともに健康への影響評価に取り組む予定である。
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