研究課題/領域番号 |
20H02780
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
依馬 正 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 教授 (20263626)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 二酸化炭素 / 触媒 / ヒドロシラン / ボラン / ギ酸シリルエステル / ビス(シリル)アセタール / インドール / C-H結合 / C-C結合 / 触媒機構 / アルデヒド / 無溶媒触媒反応 / メチレン架橋反応 |
研究開始時の研究の概要 |
二酸化炭素(CO2)は、化石燃料の埋蔵量の減少に伴い、重要な炭素資源になりつつある。本研究では、触媒とヒドロシランを用いる環境調和型のCO2固定化反応を開発する。CO2の触媒的ヒドロシリル化により生じる反応性中間体(ギ酸シリルエステルなど)を経由し、ワンポットでC-H結合とC-C結合を連続形成させる。C-H結合とC-C結合の連続形成を伴うCO2からのワンポット・アルデヒド合成、ワンポット・ヒドロキシメチル化、ワンポット・メチル化、ワンポット・メチレン化反応などを開発する。その際、無溶媒触媒反応のポテンシャルも合わせて調査する。
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研究成果の概要 |
二酸化炭素(CO2)をワンポット1段階で固定化する触媒反応とワンポット2段階で固定化する手法をいくつか開発することに成功した。CO2に対してC-H結合形成反応とC-C結合形成反応を連続的に進行させることにより、アルデヒド、ニトリル、エナミン、アルコール、インドロ[3,2-b]カルバゾール、9員環シクロファン、トリス(インドリル)メタンなどを合成した。ヒドロシランを用いてCO2を触媒的に還元することで発生させたギ酸シリルエステルやビス(シリル)アセタールが反応性中間体として働いた。特に、CO2を用いて縮環ベンゼン骨格を構築することに初めて成功したことは特筆に値する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
二酸化炭素(CO2)を炭素源とする有機合成は重要である。これまで様々なCO2固定化反応が開発されてきたが、CO2に対するC-H結合形成反応とC-C結合形成反応は別々に研究されることが多かった。CO2に対してC-H結合形成反応とC-C結合形成反応を連続的に進行させる試みは少なく未開拓領域である。本研究では、ヒドロシランを用いてCO2を触媒的に還元することでギ酸シリルエステルやビス(シリル)アセタールを発生させつつC-C結合形成反応を進行させる多成分連結反応を開発した。CO2を用いて縮環ベンゼン骨格を構築することに初めて成功した。ワンポット2段階反応によりアルデヒドなどの有用化合物も合成した。
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