研究課題/領域番号 |
20H02787
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35010:高分子化学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
寺島 崇矢 京都大学, 工学研究科, 准教授 (70452274)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | 両親媒性高分子 / ランダム共重合体 / 自己組織化 / ミセル / セルフソーティング / ミクロ相分離 / ハイドロゲル / ラメラ構造 / ベシクル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、高分子鎖の自己組織化・集合構造を精密に制御できるシステムの構築を目指す。従来、高分子の自己組織化には、ブロック共重合体が主に用いられてきたが、本研究では、一次構造が制御された両親媒性ランダム共重合体やホモポリマーを用い、この「側鎖の自己組織化」を鍵として固体状でのミクロ相分離(球, シリンダー, ラメラ)や溶液中での会合構造(球状, ベシクルなど)を精密に制御する手法を確立する。これにより、従来は設計が困難であった10 nm以下の微細なナノ構造を自在に構築し、ドメインサイズを0.1 nmレベル(原子レベル)で緻密に制御した微細ミクロ相分離材料やナノ構造材料の創出へと展開する。
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研究成果の概要 |
本研究では、親水性と疎水性の側鎖をもつ両親媒性高分子・ランダム共重合体を設計し、この側鎖の集合に基づく高分子の自己組織化を系統的に調べた。これにより、水中での10 nm程度の小さなミセルの制御構築やサイズや会合数、会合構造の制御、2成分混合系の共自己組織化とセルフソーティングの可逆的制御の実現に加え、温度応答性ゲルや自己修復性・選択的接着性ハイドロゲル、sub-10 nmラメラ構造材料など、精密なナノ構造をもつ機能性材料の創出に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、10 nm以下のナノ会合体やミクロ相分離材料、自己修復性と選択的な接着性を併せもつハイドロゲルなどの機能性材料の創出に加え、生体内の複雑環境でタンパク質が実現するような革新的な制御自己組織化システムの構築にも成功した。これら一連の自己組織化材料は、精密なナノ構造をもつ高分子材料としてのみならず、ナノパターニングや化合物のカプセル化・デリバリー材料などとして電子情報分野や医薬分野への応用も期待され、学術的な発展のみならず、社会への波及効果も期待される。
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