研究課題/領域番号 |
20H02804
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
上木 岳士 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, 主任研究員 (00557415)
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研究分担者 |
中西 淳 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, グループリーダー (60360608)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | 高分子ゲル / イオン液体 / イオンゲル / ブロック共重合体 / メカノバイオロジー / 細胞足場材料 / アゾベンゼン / 界面 / 幹細胞 / レオロジー / ヒト間葉系幹細胞 / 超高分子量 / 応力緩和 / 弾性率 / ゲル / 動的粘弾性 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、細胞周辺の「硬さ」や「柔らかさ」が、細胞自身の運命に強く作用することが明らかになり多くの研究者に衝撃を与えている。力学環境が細胞にどのように感知され、働くかを解明していこうとする学問領域を「メカノバイオロジー」と呼ぶ。本研究では、高分子ゲルの溶媒エンジニアリングという独自の戦略により、既往材料では難しかった力学的/化学的性質の独立制御が可能な足場材料を開発する。この新規材料をもって細胞の力学応答メカニズムに迫り、メカノバイオロジー研究の究極目標である生命を操る力学材料の実現を目指す。
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研究成果の概要 |
生命現象に及ぼす「力」の効果を探求するメカノバイオロジーと呼ばれる研究分野では、材料の力学的性質と化学的性質の独立制御が可能な高分子ゲルの設計論の確立が望まれている。本研究では液体物性制御の容易なイオン液体(IL)を溶媒に用いた高分子ゲル細胞足場材料の創製を目指した。主な成果として1.IL中のラジカル重合反応を利用すると高分子の絡み合いに基づくイオンゲル材料が形成され、2.この材料の力学/化学的性質はILおよび高分子構造で自在に制御可能であること、さらに3.アゾベンゼン含有高分子ゲルからなる細胞足場材料を創製し、MCF-7細胞への力学刺激に対する応答を調査、報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞は生理化学的要因のみならず力学的要因によっても、その動態や運命を決定することが知られている。本研究により、力学操作のみによって生命現象を制御できるような医療技術が開発されれば、既存の薬物による治療法から脱却した画期的治療法「メカノセラピー」が可能になり次世代の健康社会創出(医療費の抑制、健康寿命の延伸、社会活動時間の増加、介護負担・費用の低減など)に貢献することができる。
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